サービスパックを使用して、SUSE Linux Enterpriseのインストールを更新します。サービスパックは複数の方法で適用できます。サービスパックメディアを使用して新規のインストールを開始することも、既存のインストールを更新することもできます。システムの更新、および一元的なネットワークインストールソースのセットアップとして考えられるシナリオについて、本章で説明しています。
![]() | インストールの変更 |
|---|---|
今後の変更については、サービスパックメディアのインストール手順をお読みください。 | |
SUSE Linux Enterpriseを最初にインストールする場合と同様、物理メディアを使用して個別にクライアントをインストールするよりも、ネットワークに一元的インストールソースを配置してすべてのクライアントで利用できるようにする方がはるかに効率的です。
基本的に、4.2項 「インストールソースを保持するサーバのセットアップ」で説明されている手順に従います。SLE-10-SP-x-arch、SLES-10-SP-x-arch、またはSLED-10-SP-x-arch(xは、サービスパックの番号、archはハードウェアアーキテクチャ名)という名前のインストールソースを追加し、NFS、HTTP、またはFTPを介して使用できるようにするだけです。
![]() | |
既存のSUSE Linux Enterprise 10システムをSUSE Linux Enterprise 10 サービスパックに更新する場合は、10.2.3項 「サービスパックへの更新」を参照してください。 | |
SUSE Linux Enterpriseサービスパックのインストール手順は、元のSUSE Linux Enterpriseメディアの手順とよく似ています。元のインストールと同じように、ローカルのCDまたはDVDドライブ、またはネットワーク上のインストールソースからインストールする方法を選択できます。
SUSE Linux Enterprise SPの新規インストールを開始する前に、すべてのサービスパック用インストールメディア(CDまたはDVD)が用意されていることをご確認ください。
手順 10.1. サービスパックメディアからブートする
1枚目のSUSE Linux Enterpriseサービスパックメディアメディア(CDまたはDVD 1)を挿入し、コンピュータをブートします。元のSUSE Linux Enterprise 10のインストール時と同様のブート画面が表示されます。
を選択し、第3章 YaSTによるインストールのYaSTインストールに関する説明に従って作業を続行してください。
SUSE Linux Enterpriseサービスパックメディアのネットワークインストールを開始する前に、次の要件が満たされていることを確認します。
ネットワークインストールソースが10.2.1項 「サービスパックメディア用にネットワークインストールソースをセットアップする」の記述どおりにセットアップされていること。
インストールサーバと、ネームサービス、DHCP (オプション設定だが、PXEブートには必要)、およびOpenSLP (オプション)が含まれているターゲットコンピュータの両方でネットワーク接続が機能していること。
このターゲットシステムをブートするSUSE Linux EnterpriseサービスパックCDかDVDの 1枚目が用意されていること、またはPXEブートを実行するためのターゲットシステムがセットアップされていること(4.3.5項 「ターゲットシステムでPXEブートの準備をする」の説明を参照)。
ブートメディアとしてSP CDまたはDVDを使ってネットワークインストールを実行するには、次の手順に従います。
1枚目のSUSE Linux Enterpriseサービスパックメディア(CD 1またはDVD 1)を挿入し、コンピュータをブートします。元のSUSE Linux Enterprise 10のインストール時と同様のブート画面が表示されます。
を選択してサービスパックカーネルをブートし、F3キーを押してネットワークインストールソースの種類(FTP、HTTP、NFSまたはSMB)を選択します。
適切なパス情報を入力するか、をインストールソースとして選択します。
表示されるものから適切なインストールサーバを選択するか、3.3.4項 「SLPを使用しないネットワークソースからのインストール」に説明しているとおり、ブートオプションプロンプトを使用してインストールソースの種類とその実際の場所を指定します。YaSTが起動します。
第3章 YaSTによるインストールの説明に従って、インストールを完了します。
ネットワークからSUSE Linux Enterpriseサービスパックのネットワークインストールを実行するには、次の手順に従います。
4.3.5項 「ターゲットシステムでPXEブートの準備をする」に従って、DHCPサーバのセットアップを調整してPXEブートに必要なアドレス情報を取得します。
PXEブートに必要なブートイメージが保管されるTFTPサーバをセットアップします。
このセットアップを実行するには、SUSE Linux EnterpriseサービスパックのCDまたはDVDの1枚目を使用するか、 4.3.2項 「TFTPサーバのセットアップ」の手順に従います。
ターゲットコンピュータにPXEブートとWake-on-LANを準備します。
ターゲットシステムのブートを開始し、VNCを使用してこのコンピュータで実行中のインストールルーチンにリモートで接続します。詳細については、4.5.1項 「VNCによるインストール」を参照してください。
ライセンス契約に同意して、言語、デフォルトのデスクトップ、その他のインストール設定を選択します。
をクリックして、インストールを開始します。
通常のインストール操作を続行します(rootのパスワードの入力、ネットワーク設定の完了、インターネット接続のテスト、オンラインアップデートサービスの有効化、 ユーザー認証方法の選択、およびユーザー名とパスワードの入力)。
SUSE Linux Enterpriseのインストール手順の詳細については、第3章 YaSTによるインストールを参照してください。
システムをサービスパック(SP)機能レベルでアップデートするには、2種類の推奨する方法があります。まず、SPメディアからブートする方法があります。もう1つは、YaSTオンラインアップデートまたはzen-updaterを実行して、パッチを選択します。新機能レベルにアップデートすることにより、新しいドライバやソフトウェアの拡張機能などの、新たな機能を利用できるようになります。
![]() | パックを見逃さないようにします。 |
|---|---|
パッチを選択しないと、システムは以前の機能レベルのままになり、バグフィックスおよびセキュリティアップデートを期間限定でしか受け取れません(SUSE Linux Enterprise 10 SP2では、この期間は6ヶ月間に延長されています)。このため、常にシステムの整合性を維持するため、できるだけ早期に新しい機能レベルに切り替えることを推奨します。 | |
その他のアップデート方法は、パッチCD(8.3.7項 「パッチCDを使用した更新」を参照)を使用するか、またはローカルにインストールしたSMTシステムを使用して、rugコマンドを手動で実行することです。
![]() | |
s390システムで、パッチCDによるアップデートオプションが可能になりました。 | |
SPメディアからブートして、YaSTのインストールモードで、を選択します。詳細な情報とアップデート手順については、10.1.3項 「YaSTによる更新」を参照してください。
YaSTオンラインアップデートを開始してSP機能レベルでのアップデートを行う前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
アップデート作業中は、ノベルカスタマセンターにアクセスする必要があるため、システムは常時オンラインでなければなりません。
セットアップ時にサードパーティ製のソフトウェアやアドオンソフトウェアもインストールする場合は、別のコンピュータでこの手順を試して、アップデートにより依存関係がおかしくならないことを確認してください。
すべてのプロセスが正常に完了することを確認してください。そうしないと、システムに不整合が発生してしまいます。
あらかじめサービスパック1が完全にインストールされている場合は、サービスパック2のみにアップデートできます。そうでない場合は、10.2.3.5項 「SUSE Linux Enterprise GAからSP1およびSP2」の説明のとおりにまずサービスパック1にアップデートします。
![]() | |
YaSTオンラインアップデートを使用したアップデート移行中に、ZMDスタックはアップデートされ、ZMDデーモンも再起動されます。このため、rug、zen-updater、zen-installerおよびzen-removerなどのその他のソフトウェア管理ツールを使用しないことを推奨します。移行中は、zen-updaterを終了しておくことを推奨します。 | |
稼働中のSUSE Linux Enterpriseシステムで、+++の順にクリックします。
rootとしてログインしない場合、プロンプトが表示されたら、rootパスワードを入力します。
ダイアログが表示されます。いくつかのパッチがあらかじめ選択されています。パッチリストを下にスクロールして、パッケージ管理に関連したパッチとSUSE Linux Enterprise 10 SP2メンテナンススタックアップデート(slesplu-libzypp)が実際に選択済みであることを確認します。をクリックして、選択したアップデートを適用します。
ダイアログで、進行状況のログを追跡します。がになったら、をクリックします。が自動的に再起動されます。
再起動したら、をクリックして、新しいカーネルですべての使用できるアップデートを適用します。インストールされたら、システムを再起動する必要があります。
再起動したで、パッチリストを下にスクロールし、図 10.2. 「サービスパック2へのアップデート」に示すように、(move-to-sles10-sp2)を選択します。ポップアップウィンドウで、サービスパックのアップデート作業を開始することを確認したら、をクリックします。
move-to-sles10-sp2パッチはオプションとしてマークされています。これを選択しないと、システムはSP1機能レベルのままになり、バグフィックスとセキュリティアップデートを期間限定でしか受け取れません(SP2を入手してから6ヶ月間)。
ダイアログには、移行パッチインストールの進捗状況ログが表示されます。がになったら、をクリックします。
YaSTオンラインアップデートを再度起動します。product-sles10-sp2とslesp2o-sp2_onlineパッチを適用して、システムをSP2レベルにします。 これらのパッチは両方ともあらかじめ選択されています。以前のステップでmove-to-sles10-sp2をインストールした場合、これは必須だからです。
をクリックして、SUSE Linux Enterprise 10 SP2へのアップデートを完了し、再起動します。
ZENworksの背景情報については、第9章 ZENworksを使ったソフトウェアの管理を参照してください。
zen-updaterを使用してオンラインアップデートを開始してSP機能レベルに進む前に、10.2.3.2項 「YaSTオンラインアップデートの開始」に挙げる要件を満たしていることを確認します。
実行しているSUSE Linux Enterpriseシステムで、下部のupdaterアイコンをクリックしてzen-updaterを起動します。
![]() | ZMDの有効化 |
|---|---|
「ZMDが実行していません」というメッセージが表示される場合、 | |
rootとしてログインしない場合、プロンプトが表示されたら、rootパスワードを入力します。
システムに利用できるすべてのメンテナンスアップデートを適用します。
SLE10 SP2メンテナンススタックアップデートを適用します(slesp1u-libzypp)。アイテムが選択済みで、をクリックするとこのステップが開始されます。すべての依存関係を解決したら、をクリックします。完了したらをクリックして、ポップアップメッセージを確認します。
再起動したソフトウェアアップデータで、ページの下に進んでオプションのmove-to-sles10-sp2パッチを選択して適用します。これを選択しないと、システムはSP1機能レベルのままになり、バグフィックスとセキュリティアップデートを期間限定でしか受け取れません(SP2を入手してから6ヶ月間)。
ソフトウェアアップデータで、product-sles10-sp2とslesp2o-sp2_onlineパッチを適用して、システムをSP2レベルにします。以前のステップでmove-to-sles10-sp2をインストールした場合はこの両方のパッチは必須であるため、事前に選択されています。
をクリックして、SUSE Linux Enterprise 10 SP2へのアップデートを完了し、再起動します。
rugコマンドラインツールの背景情報については、9.1項 「コマンドラインからrugを使った更新」を参照してください。アップデートにスクリプトによるソリューションが必要な場合は、rugを使用します。
rugを使用したオンラインアップデートを開始してSP機能レベルに進む前に、10.2.3.2項 「YaSTオンラインアップデートの開始」に挙げる要件を満たしていることを確認します。
これはシステムをSP2パッチレベルに移行するために必要な最小のコマンドシーケンスです。
rug in -t patch slesp1u-libzypp && rug ping -a rug in -t patch move-to-sles10-sp2 && rug ping -a rug refresh && rug ping -a rug up -t patch -g recommended && rug ping -a reboot
![]() | |
rug ping -aは、以前のrugコマンドの後にZMD初期化が完了させます。 | |
![]() | |
次のステップは、GAパッチレベルでシステムを実行している場合にのみ関連します。 | |
稼働中のSUSE Linux Enterpriseシステム(GA)で、+++の順にクリックします。
rootとしてログインしない場合、プロンプトが表示されたら、rootパスワードを入力します。
[オンラインアップデート]パッチリストをスクロールして、[Update to Service Pack 1]図 10.4. 「サービスパック1へのアップデート」を選択します。ポップアップウィンドウで、サービスパックのアップデート作業を開始することを確認したら、をクリックします。
ダイアログには、移行パッチインストールの進捗状況ログが表示されます。がになったら、をクリックします。
もう一度オンラインアップデートを実行します。作業が完了したら、でをクリックします。YaSTの2回目の実行時には、カーネルと他のすべてのソフトウェアがインストールされます。
処理ログが終わりに近づき、のメッセージが表示されたら、をクリックします。
アップデートを完了するには、システムを手動で再起動して、新しいカーネルを有効にしてください。
これでSUSE Linux EnterpriseがSP1パッチレベルで実行されます。10.2.3.2項 「YaSTオンラインアップデートの開始」を続行し、システムをSP2パッチレベルに進めます。