インストールの問題とは、コンピュータがインストールに失敗した状態のことを指します。インストールが全体において失敗する、またはグラフィカルインストーラが起動できないという可能性があります。ここでは、通常経験するような問題のいくつかに集中して説明し、そのような場合に考えられる解決方法または回避方法を示します。
SUSE Linux Enterpriseの使用時に問題が発生した場合は、+.を選択してインストールメディアの整合性をチェックすることができます。メディアの問題は、独自に作成したメディアを使用する場合により発生します。SUSE Linux EnterpriseのCDまたは DVDをチェックするには、メディアをドライブに挿入してYaSTの場合はをクリックして、メディアのMD5のチェックサムを確認してください。これには少し時間がかかります。問題が検出された場合、インストール用にこのメディアを使用しないでください。
+を使用して、検出されたハードウェアおよび技術データを表示します。デバイスの詳細については、任意のツリーノードをクリックします。たとえば、サポートを依頼するときに、ハードウェアに関する情報が必要な場合などに、このモジュールが特に役立ちます。
[Save to File (ファイルに保存)] 希望するディレクトリとファイル名を選択し、をクリックしてファイルを作成します。
お使いのコンピュータにブート可能なCDまたはDVD-ROMドライブがない場合、または使用しているドライブがLinuxでサポートされていない場合、内蔵CDまたはDVD-ROMドライブを使用しないでコンピュータをインストールするオプションがいくつかあります。
ブートフロッピーを作成し、CDまたはDVDの代わりにフロッピーディスクからブートします。
コンピュータのBIOSおよびインストールカーネルでサポートされている場合は、インストール時に外部CDまたはDVDドライブからブートします。
コンピュータにCDまたはDVDドライブがない場合でも、使用可能なイーサネット接続がある場合は、完全にネットワークベースのインストールを実行します。詳細については、4.1.3項 「VNC経由のリモートインストール—PXEブートとWake on LAN」と4.1.6項 「SSH経由のリモートインストール—PXEブートとWake on LAN」を参照してください。
旧式のコンピュータには、ブート可能なCD-ROMドライブはなく、フロッピーディスクドライブしかないものがあります。そのようなシステムにインストールするには、ブートディスクを作成し、それを使ってシステムを起動します。
ブートディスクには、ローダSYSLINUXとプログラムlinuxrcも含まれています。SYSLINUXを使用すると、ブート時にカーネルを選択し、使用するハードウェアに必要なパラメータを指定できます。プログラムlinuxrcは、使用するハードウェア用のカーネルモジュールのローディングをサポートし、その後インストールを開始します。
ブートディスNからブートする際は、ブート処理は、ブートローダーSYSLINUX(パッケージsyslinux)によって開始されます。システムが起動すると、SYSLINUXは、以下のステップで構成される、最小限のハードウェア検出検査を実行します。
ブートローダは、BIOSがVESA 2.0準拠のフレームバッファサポートを提供しているかどうかを調べ、適宜、カーネルを起動します。
モニタデータ(DDC info)が読み込まれます。
1番目のハードディスクの最初のブロック(MBR)が読み込まれ、BIOS IDとLinuxのデバイス名がブートローダの設定時に対応付けられます。ブートローダは、BIOSのlba32関数を使用して当該ブロックを読み込み、BIOSがそれらの関数をサポートしているかどうかを判別します。
SYSLINUXの開始時に、<Shift>キーを押したままにすると、上記のステップはすべてスキップされます。トラブルシューティングの目的で、
verbose 1
syslinux.cfgに次の行を挿入した場合、ブートローダは、現在実行中のアクションを表示します。
マシンがフロッピーディスクからブートしない場合は、BIOS内のブートシーケンスをA,C,CDROMに変更しなければならないことがあります。
コンピュータがインストール時に起動しない理由には2つのものが考えられます。
ご使用のCD-ROMドライブがCD1上のブートイメージを読み込めない場合、CD 2を使用してシステムをブートしてください。CD2には従来の2.88MBブートイメージが格納されており、サポートされていないドライブでも読み込むことができます。それにより、第4章 リモートインストールで説明されているように、ネットワークを介してのインストールができます。
BIOSブートシーケンスでは、ブート用の最初のエントリとしてCD-ROMがセットされている必要があります。そうでない場合、コンピュータは他のメディア(通常ハードディスク)からブートを試みます。BIOSのブートシーケンスを変更するための説明が、マザーボードに付属するマニュアルまたは以下の段落で提供されます。
BIOSとはコンピュータの非常に基本的な機能を有効にするソフトウェアです。マザーボードを供給するベンダが、独自のハードウェア用のBIOSを供給します。通常、BIOSセットアップは特別な時(マシンのブート時)にだけアクセスされます。この初期化段階の間に、マシンは数多くのハードウェア診断テストを実行します。そのうちの1つとして、メモリカウンタにより示されるメモリチェックがあります。メモリカウンタが表示されたとき、通常カウンタの下または画面の下部の辺りに、BIOSセットアップにアクセスするために押すキーについて表示されています。通常押すキーは、<Del>キー、<F1>キー、または<Esc>キーです。BIOSセットアップ画面が表示されるまでこのキーを押します。
手順 51.1. BIOSのブートシーケンスの変更
ブートルーチンによって宣言されたように、適切なキーを使用してBIOSを入力します。その後、BIOS画面が表示されるのを待ちます。
AWARD BIOSでブートシーケンスを変更するには、[]エントリを探してください。他のメーカでは、[]といった違う名前が使用されています。エントリが見つかったなら、そのエントリを選択して、<Enter>キーを押して確定します。
開いた画面で、[]というサブエントリを探します。ブートシーケンスは、通常C,AまたはA,Cのように設定されています。C,Aの場合、マシンは最初にハードディスク(C)を検索し、次にフロッピーディスクドライブ(A)を検索して、ブート可能なメディアを検出します。ブートシーケンスがA,CDROM,Cになるまで<PgUp>キーまたは<PgDown>キーを押して、設定を変更します。
<Esc>キーを押してBIOS設定画面を終了します。設定を保存するには、[]を選択し、<F10>キーを押します。設定が保存されていることを確認するには、<Y>キーを押します。
手順 51.2. SCSI BIOS (Adaptecホストアダプタ)内でのブートシーケンスの変更
Ctrl+Aを押してセットアップを開きます。
[]を選択します。接続されているハードウェアコンポーネントが表示されます。
ご使用のCD-ROMドライブに割り当てられているSCSI IDの記録をとります。
<Esc>キーを押して、メニューを閉じます。
[]を開きます。[]で、[]を選択し、<Enter>キーを押します。
CD-ROMドライブのIDを入力して、再度<Enter>キーを押します。
<Esc>キーを2回押して、SCSI BIOSの起動画面に戻ります。
[]を押して、この画面を終了しコンピュータを起動します。
最終的なインストールが使用する言語やキーボードレイアウトに関係なく、BIOS設定では、通常以下の図に示されているようなUSキーボードレイアウトが使用されます。
ハードウェアのタイプ(主にかなり旧式かごく最近のタイプ)では、インストールが失敗するものもあります。多くの場合、インストールカーネル内でこのタイプのハードウェアのサポートが欠けているか、または、ある種のハードウェアに問題を引き起こすACPIのような、カーネルに含まれている特定の機能が原因の可能性があります。
最初のインストールブート画面から、標準の[]モードを使用してインストールするのに失敗した場合、以下のことを試してみてください。
最初のCDまたはDVDがCD-ROMドライブにまだ入った状態であれば、Ctrl-Alt-Delキーを押すか、ハードウェアリセットボタンを使用して、コンピュータを再起動します。
ブート画面が表示されたら、キーボードの<矢印>キーを使用して、を探して、EnterこのオプションはACPIの電源管理技術を無効にします。
第3章 YaSTによるインストールの中での説明に従って、インストールを進めます。
これが失敗する場合、以上で述べた手順の代わりに[]を選択してインストール処理を続行します。このオプションはACPIおよびDMAサポートを無効化します。このオプションを使うと、ほとんどのハードウェアが起動するはずです。
両方のオプションともに失敗する場合、ブートオプションプロンプトを使用して、ハードウェアタイプをサポートするのに必要な追加のパラメータをインストールカーネルに渡します。ブートオプションとして使用可能なパラメータの詳細については、/usr/src/linux/Documentation/kernel-parameters.txtにあるカーネルマニュアルを参照してください。
![]() | カーネルマニュアルの取得 |
|---|---|
kernel-source | |
他にさまざまなACPI関連のカーネルパラメータがあります。それらのパラメータは、インストールのために起動する前のブートプロンプトで入力できます。
acpi=off
このパラメータは、コンピュータ上の完全ACPIサブシステムを無効にします。これはコンピュータがACPIをまったく処理できない場合、またはコンピュータのACPIが問題を引き起こしていると考えられる場合に役に立ちます。
acpi=force
2000年より前の日付が付けられた古いBIOSを持つコンピュータであっても、常にACPIを有効にします。このパラメータは、acpi=offに加えて設定された場合、ACPIも有効にします。
acpi=noirq
ACPIはIRQルーティングには使用しません。
acpi=ht
hyper-threadingを有効化するのに十分なACPIのみ実行します。
acpi=strict
厳密にはACPI仕様互換ではないプラットフォームに対する耐性が弱くなります。
pci=noacpi
新しいACPIシステムのPCI IRQルーティングを無効にします。
pnpacpi=offこのオプションは、BIOSセットアップに誤った割り込みまたはポートがある場合のシリアルまたはパラレルの問題向けです。
notscタイムスタンプカウンタを無効にします。このオプションを使用して、システムのタイミングについての問題に対処できます。これは新機能で、マシンに特に時間や全面的なハングなどの遅れが見られる場合に、このオプションを試す価値があります。
nohz=offnohz機能を無効にします。マシンがハングした場合、このオプションが役に立ちます。一般にはこれは不要です。
一旦パラメータの正しい組み合わせを決定したら、システムが次回適切に起動することを確実にするために、YaSTは自動的にそれらのパラメータをブートローダーの設定に書き込みます。
カーネルのロード中、またはインストール中に説明できないエラーが発生した場合は、ブートメニューから[]を選択し、メモリを確認します。[]がエラーを返す場合、それは通常はハードウェアのエラーです。
最初のCDまたはDVDをドライブに挿入しコンピュータを再起動した後に、インストール画面が表示されますが、を選択すると、グラフィカルインストーラは起動しません。
この問題に対処する方法はいくつかあります。
インストールダイアローグ用に、他の画面解像度を選択してみます。
インストール用に[]を選択します。
VNCを介して、グラフィカルインストーラを使ってリモートインストールをします。
インストールのために他の画面解像度に変更するには、以下の手順に従います。
インストールのために起動します。
F3キーを押して、インストール用に低解像度を選択するメニューを開きます。
[]を選択し、第3章 YaSTによるインストールの中の説明に従ってインストールを続行します。
テキストモードでインストールを実行するには、以下の手順に従います。
インストールのために起動します。
F3キーを押して、を選択します。
[]を選択し、第3章 YaSTによるインストールの中の説明に従ってインストールを続行します。
VNCによるインストールを実行する場合、以下の手順に従います。
インストールのために起動します。
ブートオプションプロンプトに以下のテキストを入力します。
vnc=1 vncpassword=some_password some_passwordの部分はインストール用に使用するパスワードに置き換えます。
[]を選択し、キーを押してインストールを開始します。Enter
グラフィカルインストールルーチンに入るかわりに、システムはテキストモードで実行され、その後停止します。その際、IPアドレスおよびポート番号が含まれるメッセージが表示されますが、それらは、ブラウザインタフェースまたはVNCビューアアプリケーションを使用してインストーラにアクセスできるようにするために必要です。
ブラウザを使用してインストーラにアクセスする場合、ブラウザを起動して将来SUSE Linux Enterpriseが起動するコンピュータ上のインストール手順で与えられたアドレス情報を入力し、Enterキーを押します。
http://ip_address_of_machine:5801ブラウザウィンドウでは、VNCのパスワードを入力するように要求するダイアログが開かれます。パスワードを入力し、第3章 YaSTによるインストールの説明に従ってインストールを続行します。
![]() | |
VNC経由のインストールでは、Javaサポートが有効化されていれば、オペレーションシステムやブラウザの種類を問いません。 | |
好みのオペレーティングシステム上でVNCビューア(種類を問わない)を使用する場合、要求されたらPアドレスとパスワードを入力します。インストールダイアログを表示するウィンドウが開きます。通常のようにインストールを続行します。
最初のCDまたはDVDをドライブに挿入して、BIOSルーチンは終了しますが、システム上でグラフィカルブート画面が開始しません。その代わりに、最小限のテキストベースのインタフェースが起動されます。これは、グラフィカルブート画面を表示するのに十分なグラフィックメモリを持っていないコンピュータを使用する場合に起こる可能性がります。
テキストのブート画面は最小限にに見えますが、グラフィカルブート画面が提供する機能とほぼ同じものを提供します。
グラフィカルインタフェースとは違い、キーボードのカーソルキーを使って異なるブートオプションを選択することはできません。テキストモードのブート画面のブートメニューでは、ブートプロンプトで入力するキーワードが表示されます。これらのキーワードはグラフィカルバージョンで提供されているオプションにマップしています。任意の選択を入力し<Enter>キーを押して、ブートプロセスを起動します。
ブートオプションを選択したあと、ブートプロンプトで適切なキーワードを入力するか、51.2.5項 「ブートできない」の中で説明されているカスタムブートオプションを入力します。インストールプロセスを起動するには、<Enter>キーを押します。
Fキーを使用して、インストール用の画面解像度を判別します。テキストモードで起動する必要がある場合は、キーを選択します。