ZENworksを使ったソフトウェアの管理

目次

9.1. コマンドラインからrugを使った更新
9.2. ZENツールを使ったパッケージの管理
9.3. 詳細情報

SUSE Linux Enterpriseを、Novell ZENworks Linux Managementが管理する環境に統合することができます。 これには、オープンソースのZENworks管理エージェント、バックエンドデーモン、およびユーザスペースソフトウェア管理ツールが含まれています。 Novell ZENworksパッケージ管理ツールは、ZENworks Linux Managementサーバを使って、パッケージやアップデートのダウンロードを行います。 ローカルネットワーク内でZENworks Linux Managementサーバを利用できる場合、Novell Customer Centerからアップデートを入手することができます。Novell Customer Centerについては、3.14.4項 「ノベルカスタマセンターの環境設定」を参照してください。

Novell ZENworks Linux管理エージェント用のバックエンドデーモンは、ZENworks管理デーモン(ZMD)です。 ZMDは、ソフトウェア管理機能を処理します。 このデーモンは、ブート時に自動的に開始されます。

このデーモンのステータスをチェックするには、rczmd status.を使用します。 デーモンを実行するには、rczmd startと入力してください。 再開始する場合は、rczmd restartと入力します。 無効にする場合は、rczmd stopと入力します。

ZMDは、その動作を制御するオプションを指定して実行することができます。 常にオプションを指定してZMDを起動する場合は、/etc/sysconfig/zmdZMD_OPTIONSを設定してから、SuSEconfigを実行します。 使用できるオプションは次のとおりです。

-n, --no-daemon

このデーモンをバックグラウンドでは実行しません。

-m, --no-modules

モジュールをロードしません。

-s, --no-services

初期サービスをロードしません。

-r, --no-remote

リモートサービスを開始しません。

ZMDの環境設定情報は、/etc/zmd/zmd.confに保管されます。 この情報は手動で変更することも、rugを使って変更することもできます。 初期スタートアップ時にzmdが使用するZENworksサービスのURL、および登録キーは、/var/lib/zmdに保管されます。 アップデートは、/var/cache/zmdにあるZMDキャッシュにダウンロードされます。

ZMDはバックエンド専用です。 ソフトウェア管理タスクは、コマンドラインツールrugまたはグラフィカルなSoftware Updaterアプレットを使って開始されます。

コマンドラインからrugを使った更新

rugzmdデーモンを使用し、与えられたコマンドに従って、ソフトウェアのインストール、更新、および削除を行います。ローカルファイルまたはサーバからソフトウェアをインストールできます。「サービス」と呼ばれる、リモートサーバを1つ以上使用することができます。サポートされたサービスはローカルファイル用のmount、サーバ用のyumまたはZENworksです。

rugによりソフトウェアはチャンネル(カタログとも呼ばれる)という、同種のソフトウェアのグループにソートされます。たとえば、1つのカタログには更新サーバからのソフトウェアが含まれ、別のカタログには、サードパーティのソフトウェアベンタからのソフトウェアが含まれます。個別のカタログに加入することで、利用可能なパッケージの表示を管理し、希望しないソフトウェアがインストールされるのを防ぐことができます。操作は通常、加入したカタログに含まれるソフトウェアに対してのみ実行されます。

rugからの情報の取得

rugは、幅広い有益な情報を提供しています。zmdの状態の確認、登録されたサービスとカタログの参照、使用できるパッチについての情報の参照を行えます。

zmdデーモンが一定期間使われなかった場合、スリープモードに切り替えることができます。zmdのステータスを確認し、デーモンを再びアクティブにするには、rug pingを使用します。このコマンドでzmdが起動し、ステータス情報がログに記録されます。

登録されたサービスを参照するには、rug slを使用し、システムでサポートされているサービスを確認するには、rug stを使用します。

新しいパッチを確認するには、rug pchを使用します。パッチに関する情報を取得するには、rug patch-info patchと入力します。

rugサービスへの登録

デフォルトでは、新しくインストールされたシステムはさまざまなサービスに登録されます。新しいサービスを追加するには、rug sa URI service_name.を実行します。ここで、service_nameには、新しいサービスを識別するための、わかりやすく一意の文字列を指定してください。

[Note]アップデートカタログのアクセス時のエラー

アップデートカタログにアクセスできない場合、登録の期限が切れている場合があります。通常、SUSE Linux Enterpriseには1年または3年の登録期間があり、この期間内にアップデートカタログにアクセスできます。このアクセスは登録期間が切れると拒否されます。

アップデートカタログへのアクセスが拒否される場合は、ノベルカスタマセンターにアクセスして登録を確認することを推奨する警告メッセージが表示されます。ノベルカスタマセンターには、http://www.novell.com/center/でアクセスできます。

rugを使ったソフトウェアのインストールと削除

登録したカタログからパッケージをインストールするには、rug in package_nameを使用します。選択したカタログからのみインストールするには、-c カタログ名を使用します。パッケージに関する情報を表示するには、rug if package_nameを使用します。

パッケージを削除するには、rug rm package_nameを使用します。このパッケージに依存するパッケージがある場合は、その名前、バージョン、およびタイプが表示されます。確認して、パッケージを削除します。

rugユーザ管理

rugの主な利点の1つは、ユーザ管理です。通常、rootのみ新規パッケージを更新したりインストールしたりできます。rugを使用して、システムを更新できる権利を他のユーザに割り当てたり、たとえば、ソフトウェアは更新だけ可能で削除はできないなど、権利を制限できます。付与できる権限は、次のとおりです。

インストール

ユーザは新規ソフトウェアをインストールできる。

ロック

ユーザはパッケージロックを設定できる。

削除

ユーザはソフトウェアを削除できる。

subscribe (登録)

ユーザはチャンネル加入を変更できる。

信頼済み

ユーザは信頼されているため、パッケージ署名がなくてもパッケージをインストールできる。

upgrade

ユーザはソフトウェアパッケージをアップデートできる。

表示

これにより、ユーザはどのソフトウェアがマシンにインストールされて使用可能なチャンネルであるかを確認できます。オプションはリモートユーザのみ対象としており、ローカルユーザは通常、インストール済みで使用可能なパッケージの表示が許可されています。

スーパーユーザ

ローカルで実行されなければならないユーザ管理と設定を除く、すべてのrugコマンドを許可します。

システムを更新するためのユーザパーミッションを付与するには、rugua username upgradeコマンドを使用します。usernameはユーザ名と置き換えてください。ユーザの権限を無効にするには、rugudusernameコマンドを使用します。ユーザをそれぞれの権限をリストするには、rug ulを使用します。

ユーザの現在の権限を変更するには、rug ueusernameを使用し、usernameを該当するユーザ名と置き換えます。選択したユーザの権限のリストが取得されます。editコマンドは対話型です。プラス(+)またはマイナス(-)を使用してユーザの権限を追加または削除し、Enterキーを押します。たとえば、ユーザにソフトウェアを削除する権限を付与するには、 「+remove」と入力します。この権限を保存して終了するには、空のプロンプトでEnterキーを押します。

更新のスケジューリング

rugを使用することにより、スクリプトなどを使用して、システムを自動的にアップデートすることができます。最も単純な例は、完全な自動更新です。これを行うには、rootユーザでrug up -yを実行するcronジョブを設定します。up -yオプションは、ご使用のカタログから確認を求めることなくパッチのダウンロードおよびインストールを行います。

ただし、パッチを自動的にインストールしたくないが、後でパッチを取得してインストールするパッチを選択したいということがあります。パッチのダウンロードのみを行う場合、rug up -dy コマンドを使用します。up -dyオプションは、使用しているカタログから確認を求めることなくパッチをダウンロードし、それをrugキャッシュに保存します。rugキャッシュのデフォルトの場所は/var/cache/zmdです。

rugの設定

rugでは、初期設定のセットでセットアップをカスタマイズできます。一部の設定は、インストール時に設定されます。rug getコマンドを使用して、使用できる初期設定のリストを取得します。初期設定を編集するには、rug set preferenceと入力してください。 たとえば、プロキシ経由でシステムをアップデートする必要がある場合に、設定内容を調整します。更新をダウンロードする前に、プロキシサーバにユーザ名とパスワードを送信します。そのように設定するには、次のコマンドを使用します。

rug set proxy-url url_path
rug set proxy-username name
rug set proxy-password password

url_pathをプロキシサーバの名前と置き換えます。nameをユーザ名に置き換えます。passwordをパスワードに置き換えます。

詳細情報

コマンドラインからの更新の詳細については、「 rug --help 」と入力するか、 rug(1) のマニュアルページを参照してください。--helpオプションは、すべてのrugコマンドにおいても利用可能です。たとえば、rugupdateに関するヘルプを読みたい場合、「rug update --help」と入力します。