概要
SUSEŽ Linux Enterpriseには、完全な再インストールを実行せずに既存のシステムを新しいバージョンに更新できるオプションがあります。新たにインストールする必要はありません。ホームディレクトリ、システム設定などの古いデータは、そのまま保持されます。製品のライフサイクル中は、サービスパックを適用してシステムのセキュリティを強化し、ソフトウェアの不具合を修正できます。CD/DVDドライブから、またはネットワーク上のインストールソースからインストールします。
たとえばSUSE Linux Enterprise 9からSUSE Linux Enterprise 10にアップデートする場合は、このセクションで概説するステップに従ってください。また、SUSE Linux Enterprise 10 SP1からSUSE Linux Enterprise 10 SP2にアップデートする場合もこのステップに従ってください。
ソフトウェアは、バージョンが上がるたびに「増加する」傾向があります。そのため、更新する前に、はじめにdfコマンドで、利用できるパーティションの容量を調べてください。ディスク容量が不足していると思われる場合は、システムの更新とパーティション設定を行う前に、データをバックアップしておきます。各パーティションに必要な容量を決定する一般的な規則はありません。必要な容量は、特定のパーティションプロファイルおよび選択したソフトウェアによって異なります。
更新を開始する前に、データを確保するために、古い設定ファイルを別のメディア(テープデバイス、取り外し可能なハードディスク、USBスティック、またはZIPドライブなど)にコピーしておきます。主に、/etcの下に格納されているファイル、また、/varと/optの下にあるディレクトリとファイルの一部に当てはまります。さらに、/home (HOMEディレクトリ)下のユーザデータをバックアップメディアに書き込むようにします。このデータは、rootユーザでバックアップします。rootだけがすべてのローカルファイルを読み取るパーミッションを持っています。
更新を開始する前に、ルートパーティションの記録をとります。df /コマンドは、ルートパーティションのデバイス名リストを表示します。に示すように、書き留めておくルートパーティションは、/dev/hda3です(/としてマウントされています)。例 10.1. 「df -hの出力例」
例 10.1. df -hの出力例
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/hda3 74G 22G 53G 29% / tmpfs 506M 0 506M 0% /dev/shm /dev/hda5 116G 5.8G 111G 5% /home /dev/hda1 44G 4G 40G 9% /data
デフォルトのシステムを以前のバージョンからこのバージョンに更新する場合、YaSTが必要な変更を分析し、それを実行します。カスタマイズに依存して、中には失敗する手順があったり、すべての更新手続きが失敗する可能性もありますので、その場合はバックアップデータをコピーして元に戻してください。システムの更新を開始する前に、次の点を確認してください。
に概要を示した準備手順を実行しましたから、 ここでシステムを更新できるようになります。10.1.1項 「準備作業」
オプションで、インストールサーバを準備します。背景情報については、4.2.1項 「YaSTを使ったインストールサーバのセットアップ」を参照してください。
インストールの目的でシステムをブートします(3.3項 「インストール時のシステム起動」を参照)。YaSTで、言語を選択しダイアローグ内でを選択します。[新規インストール]
YaSTは、複数のルートパーティションが存在するかどうか判定します。1つだけであれば、次のステップに進みます。複数あれば、正しいパーティションを選択し、で確認します(の例では、/dev/hda310.1.1項 「準備作業」が選択されています)。YaSTはそのパーティション上にある以前のfstabを読み込み、そこにリストされているファイルシステムを解析してマウントします。
[インストール設定]一般的には、デフォルト設定は変更なしで問題ありませんが、システムを拡張しようとする場合は、サブメニューの中にあるパッケージを確認するか、追加の言語向けのサポートを追加します。
すでにインストールされているソフトウェアのみを更新する場合((インストールされているパッケージのみを更新))、または選択内容に応じてシステムに新しいソフトウェアを追加する場合は、(更新オプション)をクリックします。推奨されている設定を使用することをお勧めします。この設定は、後でYaSTを使って調整することができます。
各種システムコンポーネントのバックアップを作成する()可能性もあります。バックアップを選択すると、更新処理を低速化します。このオプションは、最近バックアップを作成していない場合に使用します。
をクリックして、を確認してソフトウェアのインストールプロセスを開始します。
インストールが終了したらリリースノートを読み、をクリックしてコンピュータを再起動し、ログインします。