第4章 LibreOffice Impress、Base、Draw、およびMath

目次

4.1. Impressでのプレゼンテーションの使用
4.2. Base - データベースの使用
4.3. Draw - グラフィックの作成
4.4. Mathを使用した式の作成
4.5. 詳細情報

LibreOffice WriterおよびLibreOffice Calcに加えて、LibreOfficeにはモジュールImpress、Base、Draw、およびMathが含まれます。こうした機能により、プレゼンテーションの作成、データベースの設計、グラフィックスと図の描画、数式の作成を行うことができます。

4.1. Impressでのプレゼンテーションの使用

LibreOfficeを使用して、スライドショーやOHPシートなどのプレゼンテーションを作成、画面に表示したり印刷したりできます。Impressは他のプレゼンテーションソフトウェアと操作や機能が似ているため、他のプレゼンテーションソフトウェアを使用していたユーザでも、簡単にImpressに移行することができます。

Impressは、Microsoft PowerPointプレゼンテーションを開いて保存できます。したがって、PowerPoint形式でプレゼンテーションを保存すれば、PowerPointユーザとプレゼンテーションを交換できます。

4.1.1. プレゼンテーションの作成

事前にフォーマットされたスライドを使用しないで新しいプレゼンテーションを最初から作成することも、新しい文書の既存のテンプレートまたはプレゼンテーションを使用することもできます。Impressでは、他のLibreOfficeモジュールと同じ方法でスタイルとテンプレートを使用します。テンプレートの詳細については、1.8項 「テンプレートの使用」を参照してください。ウィザードにより、新しいプレゼンテーションを作成するために使用可能なオプションが案内されます。

  1. LibreOffice Impressを起動します。

  2. 新しいプレゼンテーションを作成するために、いずれかのオプションを選択します。

  3. テンプレートからプレゼンテーションを作成する場合は、ドロップダウンリストからいずれかのテンプレートを選択し、[次へ]をクリックします。

  4. さまざまな背景と既製のプレゼンテーションからスライドのデザインを選択します。独自のデザインを作成するには、[オリジナル]を選択します。

  5. 出力メディアを選択します。出力メディアは、特にオーバーヘッドシート、用紙、画面スライドショーなど、最後のプレゼンテーションで使用したフォームです。

    選択肢を表示するサムネイルのプレビューを選択します。すべてのオプションが希望どおりに設定されたら、[次へ]をクリックします。

  6. スライドの遷移で効果を使用する場合は、使用する効果を選択し、[Speed(速度)]を指定します。

  7. デフォルトのプレゼンテーションの種類を使用するか、または[自動]を選択して各ページの表示時間とプレゼンテーション間の一時停止時間を指定します。

  8. すべてのオプションが希望どおりに設定されたら、[作成]をクリックします。

プレゼンテーションが開き、編集の準備ができます。

4.1.2. マスタページの使用

マスタページを利用して、各スライドの外観、使用するフォント、および他のグラフィック要素を定義し、一貫性のあるプレゼンテーションを作成することができます。Impressには、2種類のマスタページが用意されています。

スライドマスタ

すべてのスライドに表示される要素を含みます。たとえば、スライドマスタを使って、各スライドの同じ場所に企業ロゴを表示することができます。また、スライドマスタには、見出しの文字書式スタイルや各スライドのアウトライン、およびヘッダ/フッタに表示する情報も定義されます。

メモマスタ

プレゼンテーション内のメモの書式と外観を決定します。

4.1.2.1. スライドマスタの作成

Impressには、あらかじめ定義されたマスタページがいくつか用意されています。また、独自のスライドマスタを作成することもできます。

  1. Impressを起動します。

  2. 新しい白紙のプレゼンテーションを作成します。

  3. [表示]+[マスタ]+[スライドマスタ]の順にクリックします。

    [Master View]で現在のスライドマスタを開きます。

  4. 左のパネルを右クリックして、[New Master]をクリックします。

  5. 希望する外観になるまでスライドマスタを編集します。

  6. [マスタ表示を閉じる]をクリックするか、または[表示]+[標準]の順にクリックすると、標準表示に戻ります。

[Tip]

プレゼンテーションで使用するスライドマスターをすべて作成した後は、これらをImpressテンプレートに保存することができます。以降、保存したスライドマスターを使ってプレゼンテーションを作成する場合には、このテンプレートを開きます。

4.1.2.2. スライドマスタの適用

スライドマスタは選択したスライド、またはプレゼンテーションにあるすべてのスライドに適用できます。

  1. プレゼンテーションを開いて、[表示]+[マスタ]+[スライドマスタ]の順にクリックします。

  2. (オプション)複数のスライド(すべてのスライドではない)にスライドマスタを適用する場合。そのスライドマスタの適用先として使用したいスライドを選択します。

    複数のスライドを選択するには、使用するスライドをクリックしながらCtrlスライドペインで押します。

  3. タスクペインでは、適用したいマスタページを右クリックします。

    タスクペインが表示されていない場合、[表示]+[Task Pane]の順にクリックします。

  4. 次のオプションから1つクリックしてスライドマスタを適用します。

    すべてのスライドに適用

    選択したスライドマスタをプレゼンテーションにあるすべてのスライドに適用します。

    選択したスライドに適用

    選択したスライドマスタを、現在のスライド、またはスライドマスタの適用前に選択する任意のスライドに適用します。たとえば、プレゼンテーション中の最初のスライドに別のスライドマスタを適用する場合は、そのスライドを選択した後でマスタ表示に切り替え、そのスライドにスライドマスタを適用します。

4.2. Base - データベースの使用

LibreOfficeには、データベースモジュールのBaseが含まれています。Baseを使用して、簡単なアドレス帳や料理レシピ集から、複雑なドキュメント管理システムまで、さまざまな種類の情報を格納するデータベースを設計できます。

テーブル、フォーム、クエリ、およびレポートは、手動で作成するか、または便利なウィザードを使用して作成できます。たとえば、テーブルウィザードには、ビジネスおよび個人用途のための一連の共通フィールドがあります。Baseで作成されたデータベースは、フォームレターを作成する場合などのデータソースとして使用できます。

Baseを使用した詳細なデータベース設計については、このマニュアルでは触れません。詳細は、1.10項 「詳細情報」にある各種資料を参照してください。

4.2.1. 事前定義されたオプションを使ったデータベースの作成

Baseには、データベースを作成するために役立つ、事前定義されたデータベースフィールドが用意されています。新しいデータベースを作成する手順がウィザードにより案内されます。ここでは、この事前定義されているフィールドを使ってアドレス帳を作成する手順について説明していきますが、これらの手順を応用すれば、他のデータベースも手軽に作成できます。

データベースの作成プロセスは、いくつかのサブプロセスに分けられます。

4.2.1.1. データベースの作成

  1. LibreOffice Baseを起動します。

  2. [データベースの新規作成]を選択します。[次へ]で続行します。

  3. [はい、データベースを登録します]をクリックして、データベース情報を他のLibreOfficeモジュールで使用できるようにし、[データベースを開いて編集][テーブルウィザードを使用してテーブルを作成]のチェックボックスをオンにします。続いて、[終了]をクリックします。

  4. データベースを保存したいディレクトリを参照してデータベースの名前を入力し、[OK]をクリックします。

4.2.1.2. データベーステーブルのセットアップ

[テーブルウィザード]を開くには、[タスク]領域で[ウィザードでテーブルを作成...]リンクをクリックします。次に、データベーステーブルで使用したいフィールドを定義します。

  1. テーブルウィザードで、[パーソナル]をクリックします。

    [Sample tables]リストが個人用の定義済みテーブルに変わります。[Business]をクリックした場合、リストには定義済みビジネステーブルが含まれます。

  2. [Sample tables]リストで、[Addresses]をクリックします。

    定義済みのアドレス帳に使用可能なフィールドが、[Available fields]メニューに表示されます。

  3. [Available fields]メニューで、自分のアドレス帳に使用したいフィールドをクリックします。

    1つずつ項目を選択して追加することも、複数の項目を選択して追加することもできます。複数の項目を選択する場合は、キーを押しながら項目を選択します。

  4. 選択した項目を[選択されたフィールド]メニューに移動するには、矢印のアイコンをクリックします。

    使用可能なフィールドをすべて[Selected fields]メニューに移動するには、右矢印をダブルクリックします。

  5. 選択したフィールドの表示順序を変更する場合は、<>キーと<>キーを使います。

    テーブルやフォームには、フィールドがここに記載されている順序で表示されます。

  6. [次へ]をクリックします。

  7. 各フィールドが正しく定義されていることを確認します。

    フィールド名、種類、最大文字数、必須フィールドにするかどうかを変更できます。この例では、設定はそのまま変更しないでください。

  8. [次へ]をクリックします。

  9. [プライマリキーの作成]をクリックして、[プライマリキーを自動的に追加]をクリックして、[自動設定値]をクリックして、次に[次へ]をクリックします。

4.2.1.3. フォームの作成

次に、アドレス帳にデータを入力するときに使用するフォームを作成します。

  1. [フォームウィザード]で、右矢印アイコンをクリックして使用可能なすべてのフィールドを[フォーム内のフィールド]リストに移動し、続いて[次へ]をクリックします。

  2. サブフォームを追加する場合は、[サブフォームの追加]を選択し、[次へ]をクリックします。

    この例では、デフォルトの選択肢を使用します。

  3. フォームをどのように調節したいか選択し、[次へ]をクリックします。

  4. [フォームですべてのデータを表示]をクリックし、すべてのチェックボックスを空のままにして、[次へ]をクリックします。

  5. スタイルとフィールドの枠線を適用し、[次へ]をクリックします。

    この例では、デフォルトの選択肢を使用します。

  6. フォームに名前を付け、[Modify the form]オプションを選択し、[完了]をクリックします。

4.2.1.4. フォームの変更

フォームを定義したら、設定に合うようフォームの外観を変更します。

  1. 変更手順が終了したら、開いているフォームを閉じます。

  2. データベースのメインウィンドウで、変更したいフォームを右クリックし(オプションは1つだけです)、[編集]をクリックします。

  3. フォーム中のフィールドをドラッグして、フォームを別の場所に移動できます。

    たとえば、[First Name]フィールドを[Last Name]フィールドの右に表示されるよう移動します。それから、設定に合うよう他のフィールドの場所を調節します。

  4. フォームの修正が完了したら、保存して、フォームを閉じます。

4.2.1.5. 次に行う作業?

データベースのテーブルとフォームを作成したら、データを入力できます。また、クエリやレポートを作成してデータをソートしたり表示したりすることもできます。

Baseの詳細については、LibreOfficeオンラインヘルプと、1.10項 「詳細情報」に記載されている資料を参照してください。

4.3. Draw - グラフィックの作成

LibreOfficeを使って、グラフィックや図を作成できます。最も一般的なフォーマットで描画を保存し、他のLibreOfficeモジュールなど、グラフィックをインポートできるアプリケーションにインポートできます。描画のFlashバージョンも作成できます。

手順4.1 グラフィックの作成

  1. LibreOffice Drawを起動します。

  2. ウィンドウ下部のツールバーを使用して、グラフィックを作成します。

  3. そのグラフィックを保存します。

既存のDrawグラフィックをLibreOffice文書に埋め込むには、[挿入]+[オブジェクト]+[OLEオブジェクト]の順に選択します。[Create from file(ファイルから作成)]を選択し、[検索]をクリックして挿入するDrawファイルに移動します。OLEオブジェクトとしてファイルを挿入した場合は、後でファイルをダブルクリックすることによりオブジェクトを簡単に編集できます。

手順4.2 他のLibreOfficeモジュールからDrawを開く

他のLibreOfficeモジュールからDrawを開く

  1. LibreOfficeモジュール(例:Writer)から、[挿入]+[オブジェクト]+[OLEオブジェクト]+[LibreOffice 3.xの図形描画]+[OK]の順にクリックします。

    これにより、Drawが起動します。

  2. 描画を作成します。

  3. ドキュメント内で、Drawの枠外の領域をクリックします。

    描画が自動的に文書に挿入されます。

4.4. Mathを使用した式の作成

一般的に、ドキュメントに複雑な数式を表記することは、複雑さを伴います。このタスクを簡単にするため、LibreOffice Mathの方程式エディタでは、演算子、関数、および書式設定アシスタントを使用して数式を作成できます。作成した数式をオブジェクトとして保存し、他のドキュメントにインポートできます。Mathで作成した数式や関数は、他のグラフィックオブジェクトと同様に、他のLibreOfficeドキュメントに挿入できます。

[Note]Mathは数式を作成するためのものです

Mathは計算機ではありません。Mathが作成する関数は、グラフィックオブジェクトです。Calcにインポートできますが、これらの関数は評価されません。

数式を作成するには、次の手順に従います。

  1. LibreOffice Mathを起動します。

  2. [ファイル]+[新規]+[数式]の順にクリックします。数式ウィンドウが開きます。

  3. ウィンドウの下側で数式を入力します。たとえば、LibreOffice Math構文での二項定理は次のようになります。

    (a + b)^2 = a^2 + 2 a b + b^2

    結果はウィンドウの上側に表示されます。

  4. [数式要素]ウィンドウを使用するか、ウィンドウの下側を右クリックして、他の項を挿入します。記号が必要が場合は、[ツール]+[カタログ...]を使用して、ギリシャ文字や他の特殊文字などを挿入します。

  5. 文書を保存します。

結果は図4.1「LibreOffice Mathでの数式」のようになります。

図4.1 LibreOffice Mathでの数式

LibreOffice Mathでの数式

たとえば、Writerに数式を含めることができます。次の手順に従います。

  1. 新しいWriter文書を作成するか、既存の文書を開きます。

  2. メインメニューで[挿入]+[オブジェクト]+[OLEオブジェクト...]の順に選択します。[OLEオブジェクトの挿入]ウィンドウが表示されます。

  3. [ファイルから作成]を選択します。

  4. [検索...]をクリックして、数式を見つけます。必要に応じて、[ファイルへのリンク]を有効にできます。

  5. [OK]をクリックして確認すると、数式が現在のカーソル位置に挿入されます。

4.5. 詳細情報

http://www.libreoffice.org/get-help/documentation/