第15章 Firefox:Webの閲覧

目次

15.1. Webサイトのナビゲート
15.2. 情報の検索
15.3. ブックマークの管理
15.4. ダウンロードマネージャの使用
15.5. セキュリティ
15.6. Firefoxのカスタマイズ
15.7. Firefoxからの印刷
15.8. MHTMLアーカイブを開く
15.9. Microsoft Silverlightコンテンツの表示
15.10. 詳細情報

概要

SUSE® Linux Enterprise Desktopには、Mozilla Firefox Webブラウザが付属しています。タブブラウズ、ポップアップウィンドウのブロック、ダウンロードとイメージ管理などの機能を備えたFirefoxは、最新のブラウズ機能とセキュリティ技術を使いやすいユーザインタフェースに統合しています。タブを使用して、1つの画面で複数のWebページを表示できます。迷惑な広告を抑制し、イメージを無効にして、高速でブラウズできます。複数の検索エンジンに簡単にアクセスできるので、必要な情報を探しやすくなっています。

Firefoxを起動するには、メインメニューから、またはコマンド「firefox」を入力します。以降では、このプログラムの主要な機能について説明します。

15.1. Webサイトのナビゲート

Firefoxのルックアンドフィールは他のブラウザととてもよく似ています。このツールを図15.1「Firefoxのブラウザウィンドウ」に示します。ナビゲーションツールバーには、[Forward(進む)]および[Back(戻る)]、Webアドレスのスマートロケーションバー、および検索バーが含まれます。またブックマークは、ブックマークツールバーからすばやくアクセスするために使用できます。Firefoxのさまざまな機能についての詳細は、[ヘルプ]メニューを使用してください。

図15.1 Firefoxのブラウザウィンドウ

Firefoxのブラウザウィンドウ

15.1.1. スマートロケーションバー

ロケーションバーに入力すると、自動補完ドロップダウンメニューが開き、入力内容に一致するアドレスが表示されます。一致するフレーズは、太字の文字で強調表示されます。このドロップダウンメニューには、閲覧履歴およびブックマークリストからすべての一致アドレス、ブックマーク、ページタイトル、およびタグ名が表示されます。単語の境界を超えた一致最近に最も頻繁にアクセスされたエントリがリストの最初に表示されます。

ブックマークのリストからのエントリには星のマークが付けられます。タグ付きのブックマークには追加ラベルが付けられその後にタグ名が付けられます。閲覧履歴からのリストエントリはマークされません。

<>と<>、またはマウスホイールを使用してリストをスクロールします。<Enter>を押すかエントリをクリックすると、選択したページに移動します。<Del>は、履歴のエントリである場合、リストからエントリを削除します。ブックマークのエントリは、関連するブックマークを削除することによってのみ削除できます。

15.1.2. ズーム

Firefoxでは、ページズーム、そしてデフォルトのテキストズームの2つのズームオプションが提供されています。テキストズームではテキストサイズのみが変更されるのに対して、ページビューではグラフィックを含むページの全要素とともにページ全体がそのまま均等に拡大されます。

ページズームとテキストズームを切り替えるには、[表示]+[ズーム]+[Zoom Text Only(テキストのみズーム)]の順に選択します。ズームインまたはズームアウトを行うには、<Ctrl>キーを押しながらマウスホイールを使用するか、またはCtrlおよびCtrl+-を使用します。Ctrl+0でズーム要素をリセットします。

15.1.3. タブブラウズ

一度に複数のWebページを表示することが多い場合、タブブラウズによってページを切り替えるのが容易になります。Webサイトを同じウィンドウの別のタブにロードできます。

タブを開く

新しいタブを開くには、[ファイル]+[新しいタブ]の順に選択するか、Ctrl+Tを押します。これにより、Firefoxウィンドウに空のタブが表示されます。タブ内でWebページまたはブックマークのリンクを開くには、マウスの中ボタンをクリックします。代わりに、リンクを右クリックし、[Open link in new tab (リンクを新しいタブで開く)]を選択することもできます。また、マウスの中ボタンをクリックするか、Ctrl+Enterを押すことにより、ロケーションバーのアドレスを新しいタブで開くことができます。

タブを閉じる

タブを右クリックすると、閉じる、再ロード、ブックマークなど、タブ管理オプションを選択できるコンテキストメニューが開きます。またタブを終了する場合、<Ctrl> + Wを押すか、閉じるボタンをクリックすることもできます。閉じたタブは、[履歴]+[Recently Closed Tabs(最近閉じたタブ)]の順に選択することで元に戻すことができます。最後に閉じたタブを再度開くには、コンテキストメニューから[閉じたタブを元に戻す]を選択するか、または<Ctrl> + <Shift> + Tを押します。

タブのソート

デフォルトでは、タブは開いた順にソートされます。タブを目的の場所にドラッグドロップすることにより、タブの順序を変更できます。多数のタブを開いている場合は、タブバーにすべてのタブが表示されません。バーの端にある矢印を使用して左に移動するか、タブバーの右端にある下矢印を右クリックしてすべてのタブのリストを表示します。

ドラッグアンドドロップ

ドラッグアンドドロップは、タブでも使用できます。既存のタブにリンクをドラッグすると、そのタブでリンクが開きます。また、タブバーの空白の領域にリンクをドラッグアンドドロップすると、新しいタブが開きます。タブをデスクトップまでドラッグアンドドロップすると、タブは新しいブラウザウィンドウで開きます。

15.1.4. サイドバーの使用

ブラウザウィンドウの左側を使用して、ブックマークやブラウズ履歴を表示できます。拡張機能によって、サイドバーを使用するための新しい方法が追加されることがあります。サイドバーを表示するには、 [表示]+[サイドバー]の順に選択し、目的のコンテンツを選択します。

15.2. 情報の検索

Firefoxで情報を検索するには、検索バーを使用して検索エンジンでインターネットを検索する方法と、ページ内検索バーで現在表示されているページを検索する方法の2つがあります。

15.2.1. Web上での情報の検索

Firefoxには検索バーがあり、Google、Yahoo、Amazonなどのさまざまな検索エンジンにアクセスできます。たとえば、現在のエンジンでSUSEに関する情報を検索したい場合は、検索バー内をクリックしてから「SUSE」と入力し、<Enter>を押します。検索結果がウィンドウに表示されます。検索エンジンを選択するには、検索バーの左にあるアイコンをクリックします。メニューが開き、利用可能な検索エンジンのリストが表示されます。

15.2.1.1. 検索バーのカスタマイズ

検索エンジンの順序変更、追加、削除を行うには、インターネットに接続して次の手順に従います。

  1. 検索バーの左にあるアイコンをクリックします。

  2. メニューから、[検索バーの管理]を選択します。

  3. エントリを削除するには[削除]、順序を変更するには[上へ/下へ]をクリックします。

    検索エンジンを追加するには、[Get more search engines(検索エンジンの追加)]をクリックします。Firefoxによって、Webページに使用可能なプラグインが表示されます。Wikipedia、IMDB、Flickrなど、多種多様なエンジンを選択することができます。インストールするには、[今すぐダウンロード]をクリックします。

図15.2 検索エンジンの管理

検索エンジンの管理

一部のWebサイトでは、検索バーに直接追加できる検索エンジンを提供しています。こうしたWebサイト内を閲覧している場合は常に、検索バーの左側のアイコンが青くなります。このアイコンをクリックし、メニューから追加エントリを選択します。

15.2.1.2. オンライン検索へのスマートキーワードの追加

Firefoxでは、独自のスマートキーワードを定義することができます。スマートキーワードは、特定の検索エンジンのURLショートカットとして使用する略語です。たとえば、Wikipedia検索のスマートキーワードとしてwsを定義すると、ロケーションバーに「ws SEARCHTERM」と入力してWikipediaでSEARCHTERMを検索できるようになります。

検索バーから検索エンジンのショートカットを割り当てるには、検索バーの左側のアイコンをクリックし、[Manage Search Engines(検索エンジンの管理)]ダイアログを開きます。検索エンジンをマークし、[Edit Keyword(キーワードの編集)]ダイアログを開きます。

また、Webサイトの検索フィールド用のスマートキーワードを定義できます。次の手順に従います。

  1. 検索フィールドを右クリックし、開いたメニューから[Add a Keyword for this Search(この検索に対するキーワードを追加)]を選択します。[ブックマークに追加]ダイアログが表示されます。

  2. [名前]に、このスマートキーワードの内容を表す名前を入力します。

  3. この検索のキーワードを入力します。

  4. [Create In(作成場所)]で、このスマートキーワードを保存する場所を選択します。

  5. [追加]を使用して操作を完了します。

[Tip]Regular Webサイトのスマートキーワード

スマートキーワードの使用は、検索エンジンに制限されているわけではありません。また、(ブックマークのプロパティにより)ブックマークにスマートキーワードを追加できます。たとえば、Novellホームページのブックマークにnovを割り当てた場合、ロケーションバーに「nov」と入力するだけでそのページを開くことができます。

15.2.2. 現在のページ内での検索

Webページ内を検索するには、[編集]+[このページを検索]の順にクリックするか、またはCtrl+Fを押します。検索バーが表示されます。通常、このバーはウィンドウの一番下に表示されます。入力フィールドに、検索条件を入力します。Firefoxでは、入力中にこのフレーズに一致した最初の文字列が検索されます。このフレーズと一致するその他の項目を検索するには、<F3>を押すか、検索バーの[次を検索]ボタンをクリックします。[すべて強調表示]ボタンをクリックすると、このフレーズに一致したすべての文字列が強調表示されます。[大文字/小文字を区別する]オプションを選択すると、検索で大文字と小文字が区別されます。

Firefoxには2つのクイック検索オプションも用意されています。Webページ上で検索する任意の場所をクリックするか、/キーを押し、その後すぐ検索用語を入力します。検索用語に一致した最初の文字列が入力中に強調表示されます。次の検索用語を検索するには、<F3>を使用します。クイック検索をリンクにのみ限定することもできます。この検索オプションは、'キーを押すことで使用できます。

15.3. ブックマークの管理

ブックマークにより、お気に入りのWebサイトへのリンクを保存しておくことができます。またFirefoxでは、1回のマウスクリックのみで新しいブックマークを非常に簡単に追加できるだけでなく、大量のブックマークコレクションを管理するために複数の方法が用意されています。フォルダに対するブックマークのソート、その場で更新されるフィルタ付きビュー(スマートブックマークと呼ばれる)の作成、タグによるブックマークの分類を行うことができます。

ロケーションバーの星をクリックすることにより、ブックマークを追加します。ページにブックマークが設定されたことを示すために星が黄色になります。この星をクリックすると、[Unsorted Bookmarks(未ソートのブックマーク)]フォルダ内でページタイトルの名前でブックマークが保存されます。星をダブルクリックすると、ブックマークの保存場所を選択し、名前とタグを入力するためのメニューが開きます。タブにブックマークを設定するには、コンテキストメニューを使用します。タブ内を右クリックし、[このタブをブックマーク]または[すべてのタブをブックマーク]のいずれかを選択します。後者の方法の場合、タブリンクに新しいフォルダを作成するよう求められます。ブックマークを削除または編集するには、ブックマークを開き、ロケーションバーの星をクリックします。

15.3.1. ブックマークの整理

ライブラリを使用すると、各ブックマークのプロパティ(名前とURL)を管理したり、ブックマークをフォルダやセクション内に分類したりできます。この機能は、図15.3「Firefoxブックマークライブラリ」に示しています。

図15.3 Firefoxブックマークライブラリ

Firefoxブックマークライブラリ

ライブラリを開くには、[ブックマーク]+[Organise Bookmarks(ブックマークの整理)]をクリックします。ライブラリウィンドウは2つの部分から成り、左側のペインにはフォルダツリービューが表示され、右側のペインには選択したフォルダのサブフォルダおよびブックマークが表示されます。右側のペインをカスタマイズするには[ビュー]を使用します。左側のペインには、3つのメインフォルダが含まれます。

履歴

完全な閲覧履歴が含まれます。エントリを削除する以外に、このリストを変更することができません。

タグ

指定した各タグのブックマークの一覧を表示します。タグの詳細については、15.3.2項 「タグ」を参照してください。

すべてのブックマーク

このカテゴリには、3つのメインブックマークフォルダが含まれます。

ブックマークツールバー

ロケーションバーの下にブックマークとフォルダが表示されます。詳細については、15.3.6項 「ブックマークツールバー」を参照してください。

ブックマークメニュー

メインメニューまたはブックマークのサイドメニューの[ブックマーク]エントリから使用できるブックマークおよびフォルダが含まれます。

未ソートのブックマーク

ロケーションバーの星を1回クリックして作成されたすべてのブックマークが含まれます。このフォルダは、ライブラリおよびブックマークのサイドバーでのみ表示されます。

右側ペインを使用して、ブックマークを整理します。アイテムを右クリックすると開くコンテキストメニューまたは[管理]ダイアログのいずれかから、フォルダまたはブックマークのアクションを選択します。選択したフォルダまたはブックマークのプロパティは、右側のペインの下部で編集できます。デフォルトでは、ブックマークの名前場所、およびタグのみが表示されます。[詳細]をクリックすると、すべてのプロパティにアクセスできます。

ブックマークの配置を変更するには、ドラッグアンドドロップを使用します。ブックマークを左クリックし、マウスボタンを押したままブックマークを新しい位置にドラッグします。マウスボタンを離してドロップします。この方法により、別のフォルダにブックマークまたはフォルダを移動したり、フォルダ内でブックマークの順序を変更したりできます。

15.3.2. タグ

タグは、複数のカテゴリでブックマークを記録するための便利な方法です。必要な数の単語でブックマークにタグ付けできます。たとえば、suseのタグが付けられたすべてのサイトにアクセスするには、ロケーションバーで「suse」と入力します。さらに、ライブラリのタグフォルダ内で各タグのスマートブックマークフォルダが自動的に作成されます。タグのスマートブックマークをブックマークツールバーまたはブックマークメニューのフォルダにドラッグアンドドロップすることで、スマートブックマークに簡単にアクセスできます。

ブックマークにタグを追加するには、Firefoxでブックマークを開き、ロケーションバーの黄色い星をクリックします。カンマで区切ったタグのリストを追加できる[Edit This Bookmark(このブックマークの編集)]ダイアログが開きます。また、ライブラリで開くことのできるブックマークのプロパティダイアログを使用するか、メニューまたはツールバーでブックマークを右クリックすることにより、タグを追加できます。

15.3.3. ブックマークのインポートとエクスポート

今までに別のブラウザを使用していた場合、以前のブックマークをFirefoxでも使用したいはずです。Firefoxでは、システムにインストールされたNetscapeやOperaなどの別のブラウザからブックマークを自動的にインポートできます。また、異なるコンピュータのブラウザからエクスポートしたファイルからブックマークをインポートしたり、バックアップからブックマークをインポートできます。

別のブラウザまたはHTML形式のファイルからブックマークをインポートするには、[ブックマーク]+[Organise Bookmarks(ブックマークの整理)]の順に選択してライブラリを開きます。[Import and Backup(インポートおよびバックアップ)]+[Import HTML(HTMLのインポート)]の順に選択してImport Wizard(インポートウィザード)を起動し、インポートの場所を選択します。[次へ]をクリックすることによりインポートを開始します。別のブラウザからのブックマークは、ブラウザ名からという名前のブックマークメニューの下にある別のフォルダにインポートされます。HTMLファイルからは、そのままの状態でインポートされます。

また、ライブラリウィンドウの[Import and Backup(インポートとバックアップ)]ダイアログでは、ブックマークをエクスポートすることもできます。HTMLファイルとしてブックマークを保存するには、[Export HTML(HTMLのエクスポート)]を選択します。ブックマークのバックアップを作成または復元するには、[バックアップ]または[復元]を選択します。Firefoxでは、バックアップ用にJavaScript Object Notationファイル形式(.json)が使用されます。

15.3.4. ライブブックマーク

ライブブックマークは、最新のニュースを確認できるように、ブックマークメニュー内に見出しを表示する機能です。これにより、お気に入りのサイトをすばやく一覧できます。ライブブックマークは自動的に更新されます。

多くのサイトとブログは、この形式をサポートしています。このことは、Webサイトを表示した際に、場所ツールバーの右側にオレンジ色のアイコンで示されます。アイコンをクリックして、開いたページで[Subscribe now(今すぐ登録)]を選択します。ダイアログボックスが表示されて、ライブブックマークの名前と場所を選択できます。[追加]をクリックして確認します。このページでは、BloglinesまたはMy Yahooなど、別のアプリケーションを購読するよう選択することも可能です。

15.3.5. スマートブックマーク

スマートブックマークは、動的に更新される仮想ブックマークフォルダです。デフォルトでは、3つのスマートブックマークフォルダが事前定義されています。そのうちの最も閲覧するブックマーク(Most Visited)リンクはブックマークツールバーから利用でき、最近のブックマーク(Recently Bookmarked)リンクと最新のタグ(Recent Tags)はブックマークメニューに存在します。ライブラリの特定のエントリを検索することにより、新しいスマートブックマークを作成できます。

新しいスマートブックマークを作成するには、[ブックマーク]+[Organise Bookmarks(ブックマークの整理)]の順に選択してライブラリを開き、次の手順に進みます。

  1. メインフォルダ(履歴タグAll Bookmarks(すべてのブックマーク))のいずれかを選択するか、または特定のブックマークフォルダを選択します。

  2. 入力フィールドにLinuxなどの検索語を入力します。これにより、Webページのタイトル、タグ、またはURLにLinuxというフレーズを含むすべてのリンクが大文字と小文字を区別せずに検索されます。

  3. 検索を保存し、新しいスマートブックマークを作成します。スマートブックマークは常にブックマークメニューフォルダに保存されるので、目的の場所にドラッグアンドドロップします。

[Tip]

保存したブックマークからスマートブックマークを作成すると、検索語に一致するブックマークを追加または削除したときにのみ変更されるブックマークに関する最新のフィルタが適用されたビューが作成されます。

Webの閲覧中に、閲覧履歴に基づくスマートブックマークフォルダが動的に変更されます。検索語に一致するサイトを閲覧するたびに、そのサイトがスマートブックマークに追加されます。こうした理由から、できるだけ具体的な検索語を使用することをお勧めします。一般的なLinuxのトピックではなくSUSE Linuxに固有のトピックへのリンクに興味がある場合は、LinuxではなくSUSE Linuxを使用します。

[Warning]

プライベートデータをクリアすると閲覧履歴も削除され(そのように設定されていない場合を除く)、履歴に基づくスマートブックマークもクリアされることに注意してください。

15.3.6. ブックマークツールバー

ブックマークツールバーがロケーションバーの下に表示され、ブックマークにすぐにアクセスできます。ブックマークを直接追加、整理、編集することもできます。デフォルトでブックマークツールバーには、事前定義されたブックマークがいくつかのフォルダに分類されて登録されています(図15.1「Firefoxのブラウザウィンドウ」を参照)。

ブックマークツールバーを管理するには、15.3.1項 「ブックマークの整理」で説明したライブラリを使用できます。コンテンツはブックマークツールバーフォルダにあります。ツールバーを直接管理することもできます。フォルダ、ブックマーク、セパレータを追加するには、ツールバーの空白部分を右クリックして、ポップアップメニューから該当するエントリを選択します。現在のページをバーに追加するには、ドラッグアンドドロップを使用します。ロケーションバーのWebページのアイコンを左クリックして、マウスボタンを押したままブックマークツールバーの目的の場所にドラッグします。既存のブックマークフォルダ上にマウスカーソルを置くと、自動的にフォルダが開き、このフォルダにブックマークを配置できます。

特定のフォルダまたはブックマークを管理するには、右クリックします。ポップアップメニューが開き、削除したりプロパティを変更できます。エントリを移動またはコピーするには、[切り取り]または[コピー]を選択して目的の場所に貼り付けます。

15.4. ダウンロードマネージャの使用

ダウンロードマネージャは、現在または以前のダウンロードの管理を容易にします。ダウンロードマネージャはファイルをダウンロードするたびに自動的に開きます。ダウンロードマネージャを手動で開くには、[ツール]+[ダウンロード]の順にクリックします。ファイルのダウンロード中、進行状況バーにダウンロードのステータスが表示されます。必要に応じて、ダウンロードを中止し、後で再開することができます。関連するアプリケーションでダウンロードファイルを開くには、[開く]をクリックします。ファイルが保存された場所を開くには、[Open Containing Folder(格納フォルダを開く)]を選択します。[Remove From List(リストから削除)]では、ダウンロードマネージャからエントリのみが削除されます。ハードディスクからファイルが削除されるわけではありません。

デフォルトでは、すべてのファイルがデスクトップにダウンロードされます。この動作を変更するには、[編集]+[設定][Main]タブから、ダウンロードマネージャの設定ウィンドウを開きます。[ダウンロード]エリアで、別の場所を選択するか、または[ファイルの保存場所を常に確認]を選択します。

[Tip]ダウンロードの再開

ダウンロード中にブラウザがクラッシュしたり、ブラウザを閉じたりした場合は、次回にFirefoxを起動したときに、すべての保留中のダウンロードがバックグラウンドで自動的に再開されます。ブラウザを閉じる前に一時停止したダウンロードは、ダウンロードマネージャにより手動で再開できます。

15.5. セキュリティ

インターネットを閲覧するリスクが高まっているために、Firefoxでは閲覧をより安全にするためのさまざまな手段が用意されています。有害なソフトウェア(マルウェア)を含むことがわかっているサイトや機密データを詐取(フィッシング)することがわかっているサイトにアクセスしようとしているかどうかが自動的にチェックされ、これらのサイトにアクセスすることを防ぎます。インスタントWebサイトIDによりサイトの正当性を簡単にチェックでき、パスワードマネージャとポップアップブロッカーによりセキュリティが強化されます。プライベートブラウジングを使用すれば、Firefoxによってコンピュータにデータが記録されることなく、インターネットを閲覧できます。

15.5.1. インスタントWebサイトID

Firefoxでは、WebページのIDを一目でチェックできます。Webサイトのアドレスの左側にあるロケーションバーのアイコン(faviconとも呼ばれています)の色は、どのような識別情報が利用可能かどうかと通信が暗号化されているかどうかを示します。

灰色

サイトでは識別情報が提供されておらず、Webサーバとブラウザ間の通信が暗号化されていません。このサイトと機密情報を交換しない限り、問題はありません。ほとんどのWebサイトは灰色になります。

このサイトは証明書により確認されたドメインであり、実際に接続しているサイトが本物であることを確認できます。青いアイコンのサーバとの通信は常に暗号化されています。

このサイトは、正しいユーザまたは組織によってサイトが所有されていることを証明する証明書によってその身元が完全に確認されています。これは、非常に機密性の高いデータを交換する場合(たとえばインターネット経由で金銭取引を行う場合)に特に重要です。このような取引を行う場合、完全な識別情報を送信するときに自分の銀行のWebサイトであることを確認できます。緑のアイコンのサーバとの通信は常に暗号化されています。

詳細な識別情報を表示するには、Webサイトのロケーションバーのアイコンをクリックします。開いたポップアップで、[その他の情報]をクリックして[Page Info(ページ情報)]ウィンドウを開きます。ここでは、保存されているパスワードとクッキーに関する情報に加えて、サイトの証明書および暗号化レベルを表示できます。

許可(Permissions)ビューでは、イメージのロード、ポップアップ、クッキー、およびインストールの許可に関するサイト単位の許可を設定できます。メディア(Media)ビューでは、サイトのすべてのイメージ、背景のグラフィック、および組み込みオブジェクトの一覧と、各アイテムの詳細情報およびプレビューが表示されます。またこのビューでは、個別のアイテムを保存できます。

図15.4 [Firefoxページ情報(Firefox Page Info)]ウィンドウ

[Firefoxページ情報(Firefox Page Info)]ウィンドウ

15.5.2. パスワード管理

ユーザ名とパスワードをWebサイトに入力するたびに、Firefoxではこのデータを保存するかどうか確認します。このページの上に新しいツールバーが開き、Firefoxにパスワードを記憶させるかどうか尋ねるメッセージが表示されます。[Remember]をクリックすると、パスワードがハードディスクに暗号化された形式で保存されます。次回このサイトにアクセスすると、Firefoxは自動的にログインデータを入力します。

パスワードを確認または管理するには、[編集]+[設定]+[セキュリティ]+[Show Passwords(記憶されたパスワード)]の順にクリックしてパスワードマネージャを開きます。パスワードマネージャが開き、サイトのリストとそのユーザ名が表示されます。デフォルトで、パスワードは表示されません。[パスワードの表示]をクリックすればパスワードを表示できます。リストから1つのエントリまたはエントリすべてを削除するには、[Remove]または[Remove All]をそれぞれ使用します。

無許可のアクセスからパスワードを保護するために、パスワードの管理または追加時に必要になるマスタパスワードを設定できます。[初期設定]ダイアログの[セキュリティ]タブを開き、[Use a Master Password(マスタパスワードを使用)]をチェックします。

15.5.3. プライベートブラウジング

Firefoxはデフォルトで、アクセスしたWebサイトの内容およびリンク、クッキー、ダウンロード、パスワード、検索用語および式を格納することによって、閲覧履歴を追跡します。このデータを収集し格納することにより、閲覧がより迅速でより便利になります。ただし、たとえば公衆端末や友人のコンピュータを使用する場合は、この機能をオフにすることができます。プライベートブラウジングモードでは、Firefoxは、閲覧履歴を追跡せず、アクセスしたページの内容をキャッシュしません。

プライベートブラウジングモードを有効にするには、[ツール]+[プライベートブラウジングの開始]をクリックするか、Ctrl+Shift+Pを押します。現在のWebサイトと開いているすべてのタブは、プライベートブラウジング情報画面に替わります。プライベートモードで閲覧している間、(Private Browsing)という文字列がウィンドウのバータイトルに表示されます。

プライベートブラウジングを無効にするには、[ツール]+[プライベートブラウジングの停止]をクリックするか、Ctrl+Shift+Pを押します。以前のセッションが復元されます。

プライベートブラウジングをデフォルトモードにするには、15.6.1項 「初期設定」の説明に従って設定ウィンドウで[プライバシー]タブを開き、[Firefoxの動作:][履歴にカスタム設定を使用]に設定し、続いて[自動的にプライベートブラウジングセッションでFirefoxを起動]を選択します。

[Warning]ブックマークとダウンロード

プライベートブラウジングモード中に行ったダウンロードとブックマークは保持されます。

15.6. Firefoxのカスタマイズ

Firefoxは縦横にカスタマイズできます。初期設定を変更することによりFirefoxの動作を変更できるだけでなく、拡張機能をインストールして機能を追加したり、新しいテーマをインストールして外観と操作性を変更したりできます。Firefoxでは、アドオンマネージャにより、拡張機能、テーマ、およびプラグインを管理するための便利な方法を提供しています。

15.6.1. 初期設定

Firefoxでは、[編集]+[初期設定]からアクセス可能な広範な設定オプションが用意されています。図15.5「[初期設定]ウィンドウ」を参照してください。各オプションの詳細は、[ヘルプ]ボタンをクリックしてアクセスできるオンラインヘルプで説明されています。

図15.5 [初期設定]ウィンドウ

[初期設定]ウィンドウ

15.6.1.1. セッション管理

デフォルトでは、Firefoxはクラッシュした後、または拡張機能をインストールして再起動した後にのみ自動的にセッション(ウィンドウおよびタブ)を復元します。ただし、起動のたびにセッションを復元するように設定できます。15.6.1項 「初期設定」の説明に従って[初期設定]ダイアログを開き、[Main(メイン)]タブに移動します。[When Firefox Starts(Firefoxの起動時)][Show My Windows and Tabs from Last Time(前回のウィンドウおよびタブを表示)]に設定します。

複数のウィンドウを開いている場合は、[ファイル]+[終了]または<Ctrl> + Qによりすべてのウィンドウを一度に閉じた場合にのみ復元されます。1つずつウィンドウを閉じた場合は、最後のウィンドウのみが復元されます。

15.6.1.2. Webサイトに対する言語の初期設定

Webサーバに要求を送信するときにブラウザは常に、ユーザによって選択された言語に関する情報を送信します。複数の言語が使用可能であり(この言語パラメータを評価するように設定される)Webサイトでは、ブラウザが要求する言語でページが表示されます。SUSE Linux Enterprise Desktopでは、デスクトップと同じ言語を使用するように希望の言語があらかじめ設定されています。この設定を変更するには、15.6.1項 「初期設定」の説明に従って[初期設定]ウィンドウを開き、[コンテンツ]タブに移動し、希望の言語を選択します。

15.6.1.3. スペルチェック

複数行の入力フィールドに入力する場合、Firefoxではデフォルトで入力内容のスペルチェックが行われます。スペルミスのある単語には、赤い下線が引かれます。単語を修正するには、単語を右クリックし、コンテキストメニューから適切なスペルを選択します。また、単語が正しい場合は、単語を辞書に追加できます。

辞書を変更または追加するには、複数行の入力フィールドを右クリックし、コンテキストメニューから該当するオプションを選択します。またここで、この入力フィールドのスペルチェック機能を無効にできます。スペルチェック機能をグローバルに無効にする場合は、15.6.1項 「初期設定」の説明に従って[初期設定]ウィンドウを開き、[詳細]タブに移動します。[Check My Spelling As I Type(入力時にスペルをチェック)]のチェックをオフにします。

15.6.2. アドオン

拡張機能によって、Firefoxをニーズに合わせてパーソナライズできます。拡張機能を利用して、Firefoxの外観と操作性を変更し、既存の機能(ダウンロードマネージャやタブブラウズなど)を拡張したり、機能(ブログエディタ、Bit Torrentサポート、音楽プレーヤーなど)を追加したりできます。Web開発者を支援する拡張機能や、アクティブコンテンツを動的にブロックしてセキュリティを強化する拡張機能もあります。Firefoxには5000を超える拡張機能があります。アドオンマネージャでは新しい拡張機能をインストールできるだけでなく、無効化、有効化、削除も可能です。インストールされた拡張機能のアップデートも検出します。

Firefoxの標準的なルックアンドフィールが気に入らない場合は、 新しいテーマをインストールします。テーマを変更しても、ブラウザの外観が変わるだけで機能そのものに影響はありません。

15.6.2.1. アドオンのインストール

拡張機能またはテーマを追加するには、[ツール]+[アドオン]の順にクリックし、アドオンマネージャを起動します。推奨されるアドオンの選択肢または前回の検索結果を表示する[アドオンの取得]タブが開きます。[Search All Add-Ons(すべてのアドオンの検索)]フィールドを使用して、特定のアドオンを検索します。リストのエントリをクリックすると、簡単な説明とスクリーンショットが表示されます。[Add to Firefox(Firefoxに追加)]をクリックしてアドオンをインストールするか、または[Learn More(詳細な情報)]リンクをクリックして詳細な情報を含むWebページを開きます。

図15.6 Firefox拡張機能のインストール

Firefox拡張機能のインストール

使用可能なすべてのアドオンを単に表示する場合や、高度な検索オプションを使用する場合は、[Browse All Add-Ons(すべてのアドオンを表示)]をクリックします。これにより、FirefoxアドオンのWebページが開きます。拡張機能をインストールするには、アドオンについて説明するページで[Add to Firefox(Firefoxに追加)]ボタンをクリックします。

新たにインストールされた拡張機能またはテーマを有効にするには、アドオンマネージャの[Restart Firefox(Firefoxの起動)]ボタンを押してFirefoxを再起動する必要があります。このボタンを押してブラウザを再起動すると、完全なセッションが復元されます。

15.6.2.2. アドオンの管理

アドオンマネージャはまた、拡張機能、テーマ、およびプラグインを管理するための便利なインタフェースを提供します。拡張機能は有効/無効にしたり、アンインストールしたりできます。拡張機能が設定可能な場合は、[初期設定]ボタンを押して設定オプションにアクセスできます。[テーマ]タブでは、[テーマを使う]をクリックすることによりテーマをアンインストールしたり、別のテーマを有効にしたりできます。保留中の拡張機能およびテーマのインストールも一覧に表示されます。インストールを中止するには[キャンセル]を選択します。ユーザとしてプラグインをインストールすることはできませんが、アドオンマネージャで無効または有効にすることは可能です。

アドオンのアンインストールや無効化などの処理では、ブラウザを再起動する必要があります。このような処理を実行するたびに、アドオンマネージャに[ブラウザの再起動]ボタンが表示されます。

15.6.3. 機能の無効化

特殊なケース(SUSE Linux Enterprise Desktopをインターネットターミナルとして使用する場合など)では、ページの保存や印刷、ページソースの表示、またはキャッシュの無効化などの特定の機能を無効にする(ロックダウン)ことをお勧めします。これはGConfシステムを使用して実現できます。詳細については、項 「デスクトップロックダウン機能」 (第5章 管理者用のGNOME設定, ↑管理ガイド)を参照してください。

15.7. Firefoxからの印刷

Webページを実際に印刷する前に、印刷プレビュー機能を使用して印刷されたページの外観を制御できます。[ファイル]+[印刷プレビュー]の順に選択します。[ファイル]+[Page Setup(ページの設定)]の順に選択し、プリンタごとに用紙のサイズと向きを設定します。SLE11_JAでPage Setupには「ページ設定」と「ページの設定」が使用されています。

Webページを印刷するには、[ファイル]+[印刷]の順に選択するか、または<Ctrl> + Pを押します。[プリンタ]ダイアログが開きます。デフォルトオプションで印刷する場合は、そのまま[印刷]をクリックします。

[プリンタ]ダイアログでは、印刷物を微調整するための広範な設定オプションも使用できます。[一般]タブでは、プリンタ、印刷範囲、コピー部数、および順序を選択します。[Page Setup(ページの設定)]では、面ごとのページ数、比率係数に加えて、用紙のソース、および種類を指定できます。また、プリンタでサポートされている場合は、ここで両面印刷を有効にできます。[オプション]タブで、フレーム、背景、見出し、およびフッタの印刷方法を制御します。このダイアログではまた、特定の時間での印刷などのジョブオプションと[Image Quality(イメージ品質)]を指定できます。

15.8. MHTMLアーカイブを開く

Microsoft* WordおよびInternet Explorer(Operaも同様)では、Webページを1つのMHTMLファイルとして保存でき、これはWebアーカイブと呼ばれます。このようなアーカイブでは、Webページの表示に必要なすべてのリソースが1つのアーカイブファイルにまとめられ、オフラインで表示できます。デフォルトでは、MHTMLアーカイブはFirefoxでサポートされていません。パッケージmhtml-firefoxはすべてのユーザ向けにFirefox拡張機能MHTML Archive Readerをインストールし、MHTMLアーカイブ(末尾は.mhtまたは.mhtml)をデスクトップシェルのFirefoxにバインドします。

15.9. Microsoft Silverlightコンテンツの表示

Microsoft Silverlightテクノロジは、インタラクティブアニメーション、ベクトルグラフィックス、およびオーディオビデオ再生を使用したリッチインターネットアプリケーションのためのプラットフォームです。Novellは、Moonlightと呼ばれるSilverlightのオープンソース実装を開発しました。Moonlightは、Silverlightアプリケーションの開発ツールだけでなく、Firefoxのブラウザプラグインも提供します。このプラグインはデフォルトでインストールされ、FirefoxでSilverlightアプリケーションを表示することを可能にします。

15.10. 詳細情報

Firefoxの詳細については、F1キーを押してオフィシャルナレッジベースを参照してください。次のリンクでは、より有用な追加情報を参照できます。

サポートフォーラム: http://support.mozilla.com/forum
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