第21章 ネットワーク上のSLPサービス

目次

21.1. インストール
21.2. SLPをアクティブ化する
21.3. のSLPフロントエンドSUSE Linux Enterprise Desktop
21.4. SLPによるサービスの提供
21.5. 詳細情報

概要

サービスロケーションプロトコル(SLP)は、ローカルネットワークに接続されているクライアントの構成を簡略化するために開発されました。ネットワーククライアントを設定するには、すべての必要なサービスを含め、管理者はネットワークで利用できるサーバに関する詳しい知識が必要とされました。SLPは、ローカルネットワーク上にあるすべてのクライアントに対して特定のサービスを利用できることを通知します。このような通知情報を利用してSLPをサポートする各種アプリケーションを自動的に設定することができます。

SUSE® Linux Enterprise Desktopは、SLPによって提供されるインストールソースを使用するインストールをサポートしています。また、多くのシステムサービスは、統合SLPをサポートしています。YaSTとKonquerorは、どちらもSLP用の適切なフロントエンドを持っています。ご利用のシステムでインストールサーバ、ファイルサーバ、印刷サーバなどのSLPを使用することにより、ネットワークに接続されたクライアントに一元的な管理機能を提供します。

[Important]SUSE Linux Enterprise DesktopでのSLPサポート

SLPサポートを提供するサービスにはcupsd、rsyncd、ypserv、openldap2、ksysguardd、saned、kdm、vnc、login、smpppd、rpasswd、postfix、およびsshd(fish経由)があります。

21.1. インストール

必要なすべてのパッケージがデフォルトでインストールされます。ただし、SLPによりサービスを提供する場合は、パッケージopenslp-serverがインストールされていることを確認します。

21.2. SLPをアクティブ化する

SLPサービスを提供するには、システム上でslpdを実行する必要があります。マシンがクライアントとしてのみ動作し、サービスを提供しない場合は、slpdを実行する必要はありません。SUSE Linux Enterprise Desktop中のほとんどのシステムサービスと同様、slpdデーモンは別のinitスクリプトを使用して制御されます。インストール後に、このデーモンはデフォルトで非アクティブになります。一時的にこのデーモンを有効化するには、rcslpd startrootで実行し、rcslpd stopで停止します。restartで再始動、またはstatusでステータスチェックを実行します。ブート後にslpdを常にアクティブにする必要がある場合は、YaSTで[システム]+[システムサービス(ランレベル)]の順に選択してslpdを有効にするか、またはinsserv slpdコマンドをrootとして実行します。

21.3. SUSE Linux Enterprise DesktopのSLPフロントエンド

ネットワーク内のSLPから提供されているサーバを見つけるには、slptool (openslp package)などのSLPフロントエンドか、YaSTを使用します。

slptool

slptoolは、ネットワーク内でSLP照会をアナウンスしたり、プロプライエタリサービスをアナウンスするために使用できるコマンドラインプログラムです。slptool --helpは、すべての使用可能なオプションと機能を一覧します。たとえば、現在のネットワークで自己をアナウンスするすべての時間サーバを検索するには、次のコマンドを実行します。

slptool findsrvs service:ntp
YaST

YaSTは、SLPブラウザも提供します。ただし、このブラウザをYaSTコントロールセンターから利用することはできません。このブラウザを起動するには、yast2 slprootユーザとして実行します。サービスの詳細を取得するには、左側にある[サービスタイプ]をクリックします。

21.4. SLPによるサービスの提供

SUSE Linux Enterprise Desktopのアプリケーションの多くはlibslpライブラリを使用することで、最初から統合SLPをサポートしています。サービスがSLPサポートでコンパイルされていない場合は、SLPを介して利用できるように次の方法のいずれかを使用してください。

/etc/slp.reg.dによる静的登録

新規サービスに個別の登録ファイルを作成します。次の例では、スキャナサービスを登録します。

## Register a saned service on this system
## en means english language
## 65535 disables the timeout, so the service registration does
## not need refreshes
service:scanner.sane://$HOSTNAME:6566,en,65535
watch-port-tcp=6566
description=SANE scanner daemon

このファイルで最も重要な行はservice:から開始するサービスURLです。このURLにはサービスタイプ(scanner.sane)および、サーバ上でサービスが使用可能になるアドレスが含まれます。$HOSTNAMEは自動的に完全ホスト名で置き換えられます。その後ろにはサービスごとのTCPポートの名前がコロンで区切られる形で続きます。さらにサービスを表示する場合に使用される言語、登録の期間を秒単位で入力します。これらはコンマを使用してTービスURLと分けるようにします。0から65535で登録期間の値を設定します。0の場合は登録する必要がありません。65535はすべての制限を削除します。

登録ファイルにはまた、2つの変数watch-port-tcpおよびdescriptionが含まれます。watch-tcp-portはSLPサービスアナウンスとリンクして、slpdにサービスのステータスをチェックさせることにより、関連サービスがアクティブかどうか確認します。descriptionには、正しいブラウザを使用している場合に表示される、さらに詳細なシステム名が含まれています。

/etc/slp.regによる静的登録

この方法と、/etc/slp.reg.dによる手続きの唯一の違いは、すべてのサービスが中央のファイルにグループ化されることです。

slptoolによる動的登録

設定ファイルなしでサービスを動的に登録する必要がある場合は、slptoolコマンドラインユーティリィティを使用します。同じユーティリィティを使用して、slpdを再起動しないで、既存の提供サービスの登録を取り消すことができます。

21.5. 詳細情報

RFC 2608、2609、2610

一般的にRFC 2608はSLPの定義を取り扱います。RFC 2609は、使用されるサービスURLの構文を詳細に扱います。またRFC 2610ではSLPを使用したDHCPについて説明しています。

http://www.openslp.org

OpenSLPプロジェクトのホームページです。

/usr/share/doc/packages/openslp

このディレクトリには、 SUSE Linux Enterprise Desktopの詳細を含むREADME.SuSE、RFC、および2つの紹介的なHTMLドキュメントなど、openslp-serverパッケージ付属のSLPのドキュメントが格納されています。SLP機能を使用するプログラマに役立つより詳細な情報については、openslp-develパッケージに含まれる『プログラマガイド』を参照してください。