ここでは、グラフィックス処理のためのLinuxソフトウェアソリューションについて説明します。これらのソフトウェアには、フル装備のイメージ処理ツール、強力なレンダリングおよびアニメーションプログラムだけでなく、簡単な描画アプリケーションもあります。
表 5.4. WindowsとLinuxのグラフィックスソフトウェア
タスク | Windowsアプリケーション | Linuxアプリケーション |
|---|---|---|
簡単なイメージ編集 | MS Paint | The GIMP、Krita |
プロフェッショナルイメージ編集 | Adobe Photoshop、Paint Shop Pro、Corel PhotoPaint、GIMP | The GIMP、Krita |
ベクタイメージの作成 | Adobe Illustrator、CorelDraw、OpenOffice.org Draw、Freehand | OpenOffice.org Draw、Inkscape、Dia |
SVG編集 | WebDraw、Freehand、Adobe Illustrator | Inkscape、Dia、Karbon14、Kivio |
3Dイメージの作成 | 3D Studio MAX、Maya、POV-Ray、Blender | POV-Ray、Blender、KPovmodeler |
デジタル写真の管理 | カメラメーカが提供するソフトウェア | Digikam、F-Spot |
スキャン | Vuescan | Vuescan、Kooka、GIMP |
イメージビューア | ACDSee | gwenview、gThumb、Eye of Gnome |
GIMPは、Adobe Photoshopに対するオープンソースの代替製品です。GIMPはPhotoshopと同等の機能を提供するため、プロフェッショナルのイメージ処理に適しています。GIMPにはWindowsバージョンもあります。詳細については、http://www.gimp.org/または章 17. GIMPによるグラフィックスの操作 (↑リファレンス)を参照してください。
Kritaは、Adobe PhotoshopとThe GIMPに対するKOfficeの解答です。ピクセルベースの画像作成および編集に使用することができます。Adobe PhotoshopやThe GIMPにあるような、多くの高度な画像編集機能を備えています。詳細については、http://www.koffice.org/kritaを参照してください。
DiaはVisioに対するLinuxの同等製品を目的とするLinuxアプリケーションで、ネットワーク、UMLチャートなど、多くの特殊なダイアグラムをサポートします。エクスポートの形式には、SVG、PNG、EPSがあります。カスタムのダイアグラムタイプをサポートするには、新しい形状を特別なXML形式で指定します。Diaの詳細については、http://www.gnome.org/projects/dia/を参照してください。
Inkscapeは無料のSVGエディタです。Inkscapeは、Adobe Illustrator、Corel Draw、およびVisioと同様の機能とユーザインタフェースを提供します。Inkscapeには、SVGからPNGへのエクスポート、レイヤー、変換、グラデーション、オブジェクトのグループ化、およびその他の機能があります。Inkscapeの詳細については、http://www.inkscape.org/を参照してください。
Karbon14は、KOfficeに統合されているベクタグラフィックスアプリケーションです。詳細については、http://www.koffice.org/karbon/を参照してください。
Kivioは、KOfficeスイートに統合されている、フローチャート用アプリケーションですVisioのユーザは、Kivioのルックアンドフィールに親しみを感じるでしょう。Kivioの詳細については、http://www.koffice.org/kivio/を参照してください。
POV-Ray(Persistence of Vision Ray)トレーサを使用すると、レイトレーシングというレンダリング技術を使用して3次元のフォトリアリスティックなイメージを作成できます。POV-RayにはWindowsバージョンがあるため、このアプリケーションのWindowsユーザは容易にLinuxバージョンに切り替えることができます。POV-Rayの詳細については、http://www.povray.org/を参照してください。
Blenderは、Windows、MacOS、Linuxを含む多くのプラットフォームで使用できる強力なレンダリング/アニメーションツールです。Blenderの詳細については、http://www.blender3d.com/を参照してください。
KPovmodelerは、KDEデスクトップと統合されている、POV-Rayのフロントエンドです。KPovmodelerを使えば、POV-Rayスクリプトについての詳しい知識がなくても、分かりやすいツリービューからPOV-Ray言語への変換が行えます。ネイティブなPOV-RayスクリプトをKPovmodelerにインポートすることもできます。詳細については、http://www.kpovmodeler.orgを参照してください。
Digikamは、KDEデスクトップ用の高機能デジタル写真管理ツールです。数回のクリックでデジタルイメージをインポートして整理できます。アルバムを作成してタグを追加すると、複数のサブディレクトリにイメージをコピーせずにWebサイトにイメージをエクスポートできます。Digikamについいての詳細は、http://digikam.sourceforge.net/Digikam-SPIP/と項15.4. 「Digikamの使用方法」 (↑リファレンス)を参照してください。
f-spotは、GNOMEデスクトップ用の、柔軟なデジタル写真管理ツールです。アルバムの作成と管理、HTMLページなどの様々なエクスポートオプションのサポート、画像アーカイブのCDへの書き込みなどが行えます。f-spotについいての詳細は、http://www.gnome.org/projects/f-spot/と項15.5. 「f-spotの使用」 (↑リファレンス)を参照してください。
KookaはKDEデスクトップ用のスキャンとOCR (テキスト認識)スイートで、主なスキャンパラメータを設定し、エクスポート形式を選択し、スキャンされたデータを整理できます。KookaパッケージのOCRモジュールによって、基本的なテキスト認識機能が追加されます。Kookaの詳細については、http://www.kde.org/apps/kooka/または章 16. Kooka—スキャンアプリケーション (↑リファレンス)を参照してください。
Gwenviewは、KDE用のシンプルな画像ビューアです。フォルダツリーウィンドウとファイルリストウィンドウがあり、ファイルの階層構造内を簡単に移動できます。詳細については、http://gwenview.sourceforge.net/home/を参照してください。
gThumbはGNOMEデスクトップ用のイメージビューア、ブラウザ、オーガナイザで、gphoto2によるデジタルイメージのインポートをサポートし、基本的な変換および修正を実行でき、一定の分類規則に従ってイメージにタグを付けてアルバムを作成できます。gThumbの詳細については、http://gthumb.sourceforge.net/を参照してください。
Eye of Gnomeは、GNOME Officeスイートに含まれている画像ビューアアプリケーションです。詳細については、http://www.gnome.org/gnome-office/eog.shtmlを参照してください。