29.4. YaSTによるブートローダの設定

SUSE Linuxシステムでブートローダを設定する最も簡単な方法は、YaSTのモジュールを使用することです。 YaSTコントロールセンターで、[システム]+[ブート・ローダーの設定]の順に選択します。システムの現在のブートローダ設定が表示され、必要な変更が可能になります。図 29.1. 「YaSTによるブートローダの設定」を参照してください。

図 29.1. YaSTによるブートローダの設定

YaSTによるブートローダの設定

メインウィンドウは、以下の2つのタブで構成されています。

Section Management (セクション管理)

このタブでは、各オペレーティングシステムのブートローダセクションの編集、変更、削除が行えます。オプションを追加するには、[追加]をクリックします。 既存のオプションの値を変更するには、マウスで選択してから[Edit]をクリックします。 既存のオプションをまったく使用しない場合は、選択して[Delete]をクリックします。 ブートローダのオプションがよく分からない場合には、まず項29.3. 「GRUBによるブート」を読んでください。

Boot Loader Installation (ブートローダのインストール)

このタブでは、タイプや場所に関連した設定、またはブートローダの他の設定を表示し、変更することができます。

29.4.1. ブートローダのタイプ

ブートローダのタイプは、[Boot Loader Installation]タブで設定します。 SUSE LinuxのデフォルトのブートローダはGRUBです。 LILOを使用するには、以下の手順に従います。

手順 29.2. ブートローダのタイプの変更

  1. Boot Loader Installation]タブを開きます。

  2. Type]パネルで、[Boot Loader]メニューをクリックして[LILO]を選択します。

  3. ポップアップメニューから、以下の動作のいずれかを選択します。

    新しい設定を提案する

    YaSTは新しい設定を提案します。

    Convert Current Configuration (現在の設定を変換する)

    YaSTは現在の設定を変換します。 設定を変換すると、いくつかの設定内容が失われることがあります。

    Start New Configuration from Scratch (新しい設定を新規に作成する)

    カスタムの設定を作成するには、このオプションを選択します。 この動作は、SUSE Linuxのインストール時には利用できません。

    Read Configuration Saved on Disk (ディスクに保存されている設定を読み込む)

    このオプションは、自分独自の/etc/lilo.confをロードする場合に使います。 この動作は、SUSE Linuxのインストール時には利用できません。

  4. OK] をクリックして、変更内容を保存します。

  5. メインのダイアログウィンドウで[Finish]をクリックして、変更を有効にします。

変換後に、古いGRUB設定はディスクに保存されます。 これを使うには、ブートローダのタイプをGRUBに戻し、ポップアップメニューから[Restore Configuration Saved before Conversion]を選択してください。 この操作は、インストール済みのシステムでのみ実行可能です。

[Note]カスタムのブートローダ

GRUBやLILO以外のブートローダを使用する場合には、[Do Not Install Any Boot Loader]を選択します。 このオプションを選択する場合には、前もって、ブートローダのドキュメントを注意深く読んでください。

29.4.2. ブートローダの場所

ブートローダの場所を変更することが必要になる場合もあります。 このYaSTモジュールはこの点で助けになります。

手順 29.3. ブートローダの場所の変更

  1. ブートローダの場所を変更するには、[Boot Loader Installation]タブをクリックし、[Boot Loader Location]メニューから以下のオプションのいずれかを選択します。

    Master Boot Record of /dev/hdX

    ディスクのマスタブートです。 これは、システムがこの方法でブートできるとSUSEが判定した場合にはいつでも勧められています。 Xはハードディスクの識別記号で、a、b、c、dのいずれかになります。

    	           hda => ide0 master 
    		   hdb => ide0 slave
    		   hdc => ide1 master 
    		   hdd => ide1 slave 
        
    Boot Sector of Boot Partition /dev/hdXY

    /bootパーティションのブートセクタです。 このオプションは、ハードディスクに複数のオペレーティングシステムをインストールしている場合のデフォルトです。 Y はパーティションの番号で、1、2、3、4、5などになります。 それで、エントリは、次のようになります。

                       /dev/hda1
                        
    Boot Sector of Root Partition /dev/hdXY

    / (ルート)パーティションのブートセクタです。 このオプションも、ハードディスクに複数のオペレーティングシステムをインストールしていて、古いブートマネージャを使用し続けたい場合に用いられます。

    Other

    このオプションを選択すれば、ブートローダの場所を指定できます。

  2. Finish]をクリックして、変更を有効にします。

29.4.3. 標準のシステム

標準のシステムを手動で変更するには、以下の手順に従います。

手順 29.4. 標準のシステムの設定

  1. Section Management]タブを開きます。

  2. マウスで希望するシステムをリストから選択するか、[up]または[down]をクリックします。

  3. Set as Default]をクリックします。

  4. Finish]をクリックして、変更を有効にします。

29.4.4. ブートローダのタイムアウト

ブートローダは、標準のシステムを直ちにブートするわけではありません。 このタイムアウト時間中に、標準のシステムのブートを中止して、ブートするシステムを変更したり、何らかのカーネルパラメータを書き込んだりすることができます。 ブートローダのタイムアウトを変更するには、以下の手順に従います。

手順 29.5. ブートローダのタイムアウトを変更する

  1. Boot Loader Installation]タブを開きます。

  2. Boot Loader Options]をクリックします。

  3. Show Boot Menu]をオンにします。

  4. Boot Menu]で、新しい値を入力するか、マウスで矢印キーをクリックするか、またはキーボードの矢印キーを使って、[Boot Menu Time-Out]の値を変更します。

  5. [OK]をクリックします。

  6. Finish]をクリックして、変更を有効にします。

Continue Booting after a Time-Out]をオンにすれば、カウントダウンを行わずに、ブートメニューを永続的に表示することができます。

29.4.5. セキュリティ設定

このYaSTモジュールでは、ブートローダをプロテクトするためのパスワードを設定することもできます。 そうすれば、セキュリティに付加的なレベルを追加できます。

手順 29.6. ブートローダのパスワードを設定する

  1. Boot Loader Installation]タブを開きます。

  2. Boot Loader Options]をクリックします。

  3. Password Protection]で、[Protect Boot Loader with Password]をオンにして、パスワードを設定します。

  4. [OK]をクリックします。

  5. Finish]をクリックして、変更を有効にします。

29.4.6. ディスク順序

コンピュータに複数のハードディスクがある場合、ディスクのブートシーケンスを、マシンのBIOSセットアップで定義したのと同じように指定できます(項29.3.2. 「device.mapファイル」を参照)。 次の手順に従います。

手順 29.7. ディスクの順序の設定

  1. Boot Loader Installation]タブを開きます。

  2. Boot Loader Installation Details]をクリックします。

  3. 複数のディスクが表示されている場合には、ディスクを選択してから[Up]または[Down]をクリックして、ディスクの表示順を変更します。

  4. OK] をクリックして、変更内容を保存します。

  5. Finish]をクリックして、変更を有効にします。

このモジュールを使えば、マスタブートレコードを汎用のコード(アクティブなパーティションをブートする)で置き換えることもできます。 [Disk System Area Update]の[Replace MBR with Gerneric Code]をクリックします。 また、同じペインの[Activate Boot Loader Partition]をクリックすれば、ブートローダのあるパーティションをアクティブにすることができます。 [Finish]をクリックして、変更を有効にします。