概要
電源管理はラップトップコンピュータで特に重要ですが、他のシステムでも役に立ちます。APM (advanced power management)とACPI (advanced configuration and power interface)という、2つのテクノロジが利用可能です。これらに加えて、電源の節約や騒音の低減のために、CPU周波数を制御することもできます。これらのオプションは手動で、または専用のYaSTモジュールを使って設定することができます。
従来、電源管理用としてラップトップのみで使用されてきたAPMとは異なり、ハードウェアの情報および設定を管理するツールであるACPIは、近年、ラップトップ、デスクトップ、サーバなど、あらゆるコンピュータ上で利用されています。どのような電源管理テクノロジでも、適切なハードウェアとBIOSルーチンを必要とします。ほとんどのラップトップと多くの新型デスクトップおよびサーバは、これらの必要条件を満たしています。
APMは、従来型のコンピュータで多く使われてきました。APMは、ほとんどがBIOSに実装された関数セットからなるため、APMサポートのレベルはハードウェアによって異なります。より複雑なACPIでは、この傾向がさらに強まります。このため、どちらか片方を推奨することは無理です。さまざまな手順をハードウェア上でテストし、最も適切なサポートが実現できるテクノロジを選択してください。
![]() | AMD64プロセッサの電源管理 |
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64ビットカーネルを搭載したAMD64プロセッサは、ACPIのみをサポートしています。 | |
省電力機能はラップトップをモバイル使用する場合に限らず、デスクトップシステムでも重要です。APMおよびACPI電源管理システムの主要な機能と、その使用目的は、以下のとおりです。
この動作モードは、ディスプレイの電源をオフにします。プロセッサのパフォーマンスを低下させるコンピュータも一部あります。この機能は、すべてのAPMの実装で利用可能とは限りません。この機能は、ACPI状態S1またはS2に対応します。
このモードでは、システム状態をすべてRAMに書き込みます。その後、RAMを除くシステム全体がスリープします。この状態では、コンピュータの消費電力が非常に小さくなります。この状態の利点は、ブートやアプリケーションの再起動をせずに、数秒でスリープ前の作業をスリープの時点から再開できることです。通常、APMを使用するデバイスは、ふたを閉じればサスペンドし、開ければ再開します。この機能はACPI状態S3に対応します。この状態のサポートはまだ開発中なので、ハードウェアに大幅に依存します。
この動作モードでは、システム状態がすべてハードディスクに書き込まれ、システムの電源がオフになります。この状態から再開するには、30~90秒かかります。サスペンド前の状態が復元されます。メーカの中には、このモードを便利なハイブリッド仕様にして提供するものもあります(たとえば、IBM ThinkpadのRediSafe)。対応するACPI状態は、S4です。Linux環境では、suspend to diskはAPMおよびACPIから独立したカーネルルーチンにより実行されます。
ACPIとAPMは、バッテリをチェックして、充電ステータスに関する情報を提供します。また、どちらのシステムも、重要な充電ステータスに達した時点で実行するようにアクションを調整します。
シャットダウンの後、コンピュータの電源が切れます。これは、バッテリが空になる直前に自動シャットダウンが行われる場合に特に重要です。
システム全体を考えた場合、電力消費量を抑えるという点では、ハードディスクをオフにすることが最も重要です。システム全体の信頼性に応じて、しばらくハードディスクをスリープ状態にすることは可能です。ただし、スリープ時間が長くなれば、データ損失のリスクも高くなります。他のコンポーネントは、(少なくとも理論的には)ACPIによって無効にでき、またBIOSセットアップによって永久に無効にすることもできます。
CPUに関連する省エネルギー方法は次の3つです。周波数調節と電圧調節(PowerNow!またはSpeedstep)、スロットリング、およびプロセッサのスリープ状態(C状態)への切り替えです。コンピュータの動作モードによっては、この3つの方法を併用することもできます。